「2003-2004秋冬NYコレクションレポート」
バレンシアガ/Balenciaga
今回のニューヨーク・コレクションのベストが、二コラス・ゲスキエールがデザインするバレンシアガ。ブティックのオープンに合わせ、1年ぶりにニューヨーク・コレクションに参加した。スポーツ・マインドが感じられる遊び心のある作品を披露し、ボレロ・ジャケットや、凝ったドレープが寄せられたミニ・スカートが好評。肩からすそに向かってたっぷりフレアを出したトラペーズ(台形)ラインや逆三角形のライン、マトンスウェードのショート丈ブルゾン。ミニスカートに、ショート・ブーツやタイツのようにフィットする柔らかいレザーのハイ・ブーツを合わせ、脚が長く細くみせる着こなしを提案していた。
http://www.elle.co.jp/home/fashion/collections/fw2003/show.php?brand=balenciaga

ナルシソ・ロドリゲス/Narciso Rodriguez
いまや、ニュー・ヨークコレクションの一番人気。引退が噂されるカルバン・クラインの最大の後継者候補でもあるが、今回はますますシンプルに黒は漆黒に白は銀にアレンジされ、ごく淡いラベンダーやピンクが登場。80年代の構築的デザイナーのテーストを取り込みながら、そのカッティングはもはや芸術的。モダンでありながら、ハードなイメージはなくシンプル。
http://www.yomiuri.co.jp/collection/ny/narciso_rodriguez/main.htm

ヘザレット/Heatherette
ハドソン川に近い倉庫を借り切ったショーは、前回に続き、日本のサンリオのキャラクター、キティが登場。前半は魔女やドラキュラを思わせる黒いドレスにラメやスパンコール、後半はカラフルに、女性はオレンジやピンクのトレーナーやスエットの上下といった部屋着、男性はボクシングなどのスポーツ競技をモチーフにしたクラブやパーティー向けの装いを提案した。
http://www.yomiuri.co.jp/collection/ny/heatherette/main.htm

マーク・ジェイコブス/Marc Jacobs
ダウンタウンの兵舎で開催。未来志向のスペースルックをマークお得意の懐古調に焼き直すという1960年代のアンドレ・クレージュをほうふつとさせるコレクション。幾何学的デザインのコートに、オプアート(視覚芸術的)プリント、光沢感あるマテリアル、スパンコール付きのフリンジが効いてるクレージュ風ミニドレス。直線の箱形ワンピースはマイクロミニに仕立て、ポケットやボタンはアプリケで表現。しかし、これはどうみてもモーターショーのコンパニオン。
http://www.elle.co.jp/home/fashion/collections/fw2003/show.php?brand=jacobs
http://www.yomiuri.co.jp/collection/ny/marc_jacobs/main.htm

マーク・バイ・マーク・ジェイコブス/Mrarc by Marc Jacobs
千鳥格子に小さなリボンをつけたセーターでショーを開始。素材はデニム、コットン、フランネル、ジャージーなど。アニマル・プリントや、派手なショート・ブーツに少女趣味的ドレスが登場。まだ、こちらは未来的なコレクションを着ることができる服に仕立てていた。
http://www.elle.co.jp/home/fashion/collections/fw2003/show.php?brand=marcby

マイケル・コース/Michael Kors
今回はダウンタウンで開催しヒップホップを意識したコレクション。なめらかなスエードと皮革、輝くサテン、薄いシルクとカシミヤで、ダウンベストやプルオーバーといったカジュアルなデザイン要素も取り入れ、レザーやジャージー地のぴったりしたマイクロミニ丈ワンピースや、ミンクやセーブル素材のベスト、スタッズ付きのベルトを披露。クロコダイル柄やフリンジの付いたスウェードのタイトなミニスカート。タイトなミニドレスに、スカートよりずっと長いロング・ジャケットを合わせるコーディネートは、「大人のミニの着こなし」を提案。また、ミニスカートには、スエード素材のフリンジや羽、光沢感のあるシルバーチェーンをあしらう。
http://www.elle.co.jp/home/fashion/collections/fw2003/show.php?brand=kors
http://www.yomiuri.co.jp/collection/ny/michael_kors/main.htm

カルバン・クライン/Calvin Klein
買収後、初のコレクションだが場所はいつもと同じハドソン川近くのスタジオ。チョコレートブラウンの革の上着でスタート。繊細なトップステッチを施したハイウエストの細身スカートや、細いベルトを合わせた軽やかなスカートを発表。角張ったブークレ織りのモヘアジャケットや、マットなウールフランネル素材のフェミニンなテイラードスーツも登場した。カルバンらしからぬプリントやハイウエスト&膝丈プリーツ・スカートなども提案。目新しいのは、万華鏡のようなプリントシリーズ。デザイナーとしてのカルバン・クラインはこれが最後とも噂されています(今後はコンサルタントのみ?)。
http://www.elle.co.jp/home/fashion/collections/fw2003/show.php?brand=calvin
http://www.yomiuri.co.jp/collection/ny/calvin_klein/main.htm

アナ・スイ/Anna sui
スポーツテーストは前回から続き、春夏のゴルフウェアから今回はスキーやスノーボードといった冬のスポーツウエアのデザイン要素を取り入れた。アメリカのスキー場「アスペン」でのクリスマスがイメージ。キルトのスキーパンツや、ニット帽子にゴーグルを合わせたスタイル。マフラーやレッグ・ウォーマーなど、ニットもののアクセサリーが目立つ。パープルのモールスキンコートやバラがプリントされたフリンジスカート、ビーズをあしらったチュニックなどが並んだ。
http://www.elle.co.jp/home/fashion/collections/fw2003/show.php?brand=anna
http://www.yomiuri.co.jp/collection/ny/anna_sui/main.htm

トミー・ヒルフィガー/Tommy Hilfiger
ビートルズやモデルのツィギー、モッズなど1960年代の英国の若者文化を意識。一言でいえば、「モッズ&ミニ」。
http://www.yomiuri.co.jp/collection/ny/tommy_hilfiger/main.htm

ダナ・キャラン/Donna Karan
ニューヨークにささげるという今回は宇宙時代を意識したスペースルック。レーザー光線が走る会場に、黒と白のストレッチ素材のパンツやスカートが登場。胸や肩、背中に銀のリングが施され、そこで布を切り替え、ドレープが美しい。適度な厚みの肩パット、シルバーのベルトでウエストマークした優雅なドレープドレス。洗練されたフェミニンスタイルとエレガントな装いはダナ・キャランの描く現代女性の象徴。カラーはほとんどがブラック、ホワイト、グレー。モデルの髪型はヘアバンドを巻いたアップのヘアで統一。
http://www.elle.co.jp/home/fashion/collections/fw2003/show.php?brand=karan
http://www.yomiuri.co.jp/collection/ny/donna_karan/main.htm

DKNY
ダウンタウンの倉庫で開催。スクール・ガール・ルックでスタート。物書きや芸術家、音楽家ら都会で暮らす創造性に富んだ個々人からインスピレーションを得た今回はスカートもコートもマイクロミニ。スカートはフリルがあしらわれ、色も少女好み。ラヴェンダーやレモン・イエローなどのウインター・パステルがシフォン・スカートとセーターといったコーディネートに用いられていた。
http://www.yomiuri.co.jp/collection/ny/dkny/main.htm

ラルフ・ローレン/Ralph Lauren
ロンドンのカーナビー・ストリートのロックミュージシャンをほうふつさせるコレクション。ツイードやベルベット素材でボタンをかっちり留めたパンツスーツ、フリルの襟、ひざから足首までフリルをあしらった細身のパンツやツイードの乗馬ズボン、スエード素材のボヘミアン調ペザント・ブラウスなど。レザージャケットは、英国の乗馬コート風着こなしと、ストラップやバックル、ジッパー付きのバイカー風着こなしの両方を提案。高級なイブニングドレスに革ジャンを羽織るなど、優雅さと現代性をミックス。真っ白なイブニング、パールのネックレス、レザージャケットというコーディネートが印象的。
http://www.elle.co.jp/home/fashion/collections/fw2003/show.php?brand=ralph
http://www.yomiuri.co.jp/collection/ny/ralph_lauren/main.htm
http://www.asahi.com/culture/enews/K2003021501379.html

ニコル・ミラー/Nicole Miller
2年ぶりのショーで約50点を発表。メーンカラーはオリーブグリーン。伸縮性のあるウールやシルクでドレープを腕や胸の下、腰回りなどいろいろな部分にほどこし、女性らしいやわらかいラインを強調。
http://www.yomiuri.co.jp/collection/ny/nicole/main.htm

レベッカ・テイラー/REBECCA TAYLOR
タイムズ・スクエアに近い小ホールで開催。女性によるギターの弾き語りが流れる中で手作り感あふれる新作16点を披露。ふわふわしたシフォンの上からモヘアのベスト、スリップドレスとカシミアセーターを重ねるなどの組み合わせを提案。色は黒、または淡いピンクや紫といった2種類のトーンでまとめ、花びらの切り抜きやスパンコールでロマンチックさを加味した。
http://www.yomiuri.co.jp/collection/ny/rebecca_taylor/main.htm

ヴィヴィアン・タム/Vivienne Tam
チャイニーズ・ストリートで発表。会場には氷づけにしたササ竹が飾られている。前半は切り絵のように花柄を抜いた赤と黒のドレスやブーツ。中盤はササを描いた黒と銀のシリーズから茶色と水色に移行し、最後はパンダの絵柄でまとめた。
http://www.yomiuri.co.jp/collection/ny/vivienne_tam/main.htm

ジェレミー・スコット/Jeremy Scott
今回のテーマはオスカースタイル。注目すべきアイテムは、アルファベットがプリントされたファニーなドレス、ポケットにロゴ刺しゅうを施したXXSサイズのショートパンツ、ドレープのたっぷり入ったドレス、レースの麦わら帽子に変形するブルゾン、カスタマイズされたアディダスシューズなど。
http://www.elle.co.jp/home/fashion/collections/fw2003/show.php?brand=jeremy

セイ/TSE
韓国系アメリカ人のリチャード・チャイは襟のデザインで造形美を表現。
http://www.yomiuri.co.jp/collection/ny/tse/main.htm

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