「2005-2006秋冬ミラノ・メンズコレクションレポート」
miumiu ミュウミュウ
ミュウ・ミュウは、ニットキャップにVネックのニットにタイというスタイルでスタート。ベレー帽に ペイズリーのシャツ、コートのウエストはしっかりとベルトで留められ、ツイードのスーツもウエストはバンダナでベルトのように巻かれる。カントリー調の色彩の中、プレッピースタイルが続く。ベーシックなダッフルコートにシープスキンのジャケット、トラディショナルなタイ。シューズはオックスフォード。ベルベットのタキシード。
「カントリー感覚を都市の環境にもたらした」と評されたコレクション。「アーバン、でも、まだカントリー」とミウッチャ。

CALVIN KLEIN カルバン・クライン
ITALO ZUCCHELLOのカルバン・クラインは、茶のベルベットのスーツ、黒のレザーブルゾンにパンツ。全体的にシックでダークなトーン。ペイズリープリントのシャツ、細身のシルエット、レザーは70年代風。

Giorgio Armani ジョルジオ・アルマーニ
ジョルジオ・アルマーニはジャン・コクトーに影響を受けたコレクション。コートのカラーや袖、マフラー、ベスト、カシミアのニットにはジオメトリックプリントが施され、タイを外したタキシード、ベロアのスーツに、チェックのジャケット、バギーパンツ、シルクラペルのコート、フード付きのケープなどが登場。アルマーニはこのショーをジャン・コクトーによる「エレガンスの現代的コンセプト」を示すと語った。着用可能なアバンギャルドと称されたコレクション。

FENDI フェンディ
Silvia Venturiniは、1925年に彼女の祖母によって設立されたフェンディ設立80周年を祝うコレクション。16世紀のイタリアの画家カラヴァッジョをイメージした。イタリアの監督兼俳優Silvio Muccinoによるフィルムが映し出され、旅行バッグにもカラヴァッジョの絵が描かれる。

Gucci グッチ
トム・フォードが去って以来、2度目のコレクションとなったジョン・レイのグッチ。黒のダブルのコート、フィッシャーマンニット、グレンチェックのスーツ。タキシードにはスカーフとレザーグローブを持ち、色は全体的に黒、間にグレイ、キャメルが挟まれる。イメージはヴィスコンティの映画「山猫(The Leopard)」。「ヴィスコンティの洗練さ、情熱による純粋なエレガンス。服の本質は上質な素材の中に見つかります」とジョン・レイ。
全体的には英国風の雰囲気。「あなたがナポリで素晴らしい洋服屋を訪ねれば、それらが英国の影響を受けていることがわかるでしょう」とレイ。
流れる曲はニコール・キッドマンの映画「Birth」のサウンドトラックのリミックス。
最前列には、Pharrell Williams。Pharrell Williamsはショーの後「ラストのブラックジャケットとフローラルプリントが欲しいね」とコメント。

Valentino Garabani ヴァレンティノ・ガラヴァーニ
ヴァレンティノは、変わらずにエレガントなコレクション。サテンのタキシード、ツイードのスーツやデニム、レザージャケット、ポンチョ風コート、ニットのカーディガンもエレガント。

PRADA プラダ
ミウッチャ・プラダは、ベージュのダブルのスーツにコート。ツイードのジャケットにパープルのコート、ニット帽などを披露。プレッピースタイルのタイにアスコットも登場し、細身のパンツのシルエットが美しい。クラシックなオールド・スクール・ルックを最新のものに作り変えた。「アバンギャルドをちょっと脇に置いて、男性がファッションに何を望んでいるのか分析する時です。男性は基本的にコンサバなの。今回はタフだけど、より人間的なものを求めたわ」とミウッチャ。
ラペルを織り込むのが今年のプラダ流?

Jil Sander ジル・サンダー
ジル・サンダー女史が去ったあとも彼女のテーストは健在。黒のひざ上コート。黒のタートルネック、白いシャツに細身の黒のネクタイ、グレイのスーツ、ニット、茶のトレンチはグレーのタートルを合わせ、ストライプのスーツにボーダーのニット、レザーのブルゾン。
今回のショーにジル・サンダー本人がどの程度まで関わっていたのかはわかりませんが、少なくとも彼女の感性は生かされています。アクセサリー重視という会社の方針を反映してバッグが目立ちました。

Gianni Versace ジャンニ・ヴェルサーチ
ヴェルサーチは黒のスーツにチェスターフィールドコート、女性は金ボタンのトレンチ。全体的に黒、黒、黒。レザーも豊富で、ボマージャケットなども披露。

Burberry バーバリー
バーバリー・プローサムは、チェックのパンツにオレンジのニットベスト、ウィリアム・モリス・プリントのシャツ、パープルのロングコート、スーツスタイルには傘を持ち、新柄バーバリーチェックには7色のロングマフラー。エレガントなツイードスーツ、シープスキンのジャケット、レザーバッグ。宝石がつけられたカーディガン。従来のバーバリー・チェックはポンチョで登場した。淡いベージュというか、微妙に変化した新柄チェック、サングラスとバッグ、手袋が目立つ。インスピレーションはスタイリッシュな英国貴族。そこに60年代ボヘミアンをミックスさせた。

Pringle プリングル
プリングル・オブ・スコットランドは、キルトスカートにバグパイプでショーはスタート。ジャケットに多種多様なVネックを合わせ、変形アーガイルのマフラーに、大柄のアーガイルニット、チェックのジャケット、ハンティング・コートが登場。

Dolce&Gabbana ドルチェ&ガッバーナ
ドルチェ&ガッバーナは、胸に「DG」のロゴが入ったスポーツウェアでスタート。続いてイエローのボクサーパンツとスポーツウェアが続く。Tシャツの胸には「KICK BOXING」やDGの上にGYMの文字。リストバンドにもDGのロゴ。それが中盤には一挙に髪を7:3に分け、白のピンホールシャツにストライプのスーツ、ビジネスバッグを持ちメガネをかけたスーパーマンのクラーク・ケント風スタイルに。やがてデニムやカーゴパンツのワーキングスタイルに変化し、胸にスーパーマンを描いたり「SUPERMAN」のロゴ入りTシャツも登場。上半身裸にデニムをはさんでラストはベルベット風のスーツ。21世紀のクラーク・ケントは朝、ジムで汗を流した後、重役会にはピンストライプのスーツで出席し、休憩中はデニムでくつろぎ、夜はナイトクラブへ。

ALEXANDER MCQUEEN アレキサンダー・マックイーン
アレキサンダー・マックイーンのモデルは顔にプリントを施し、複雑な幾何学プリントやパープルのコート、毛皮のフードなどを披露。ミリタリージャケットは、パラシュートスタイルのパンツと組み合わせられ、ボマージャケットにはベスト。ストリートウェアをオートクチュールで仕立てたと語られたコレクション。豊富に登場したバンダナが印象的。インスピレーションはカンヌ映画祭監督賞を受賞したフランスのカルト映画「La Haine(憎しみ)」と「王妃マルゴ(La Reine Margot)」。

Dsquared2 ディースクエアード
ディーンとダンのディースクエアードは、プリントニットでスタート。レザーブルゾンにパンツ、デニムジャケットにファー、スーツにキャップをかぶり、紫のベルベットのブレザーにはデニムパンツを合わせる。全体的にクラシックなスタイルで、これについて聞かれた二人は「私たちは成長しています」と答えた。
最後、二人とも黒のスーツ姿で登場、ネクタイだけ違います。

Neil Barrett ニール・バレット
ニール・バレットはスポーツウェアとアウトドアの要素を融合。身体にフィットしたジップアップのピーコート、ミリタリー感覚のネイビーのニットジャケット、袖なしのフード付きジャケットなどを披露。スーツはダッフルの下に合わせられる。今回のショーのテーマについて聞かれたバレットはウィンクしながら「オーランド・ブルーム」と答えた。

Costume National コスチューム・ナショナル
コスチューム・ナショナルのEnnio Capasaでは、トレンチコート、ヴェルヴェットのブレザー、シープスキンジャケットなどが登場。ヴェルヴェットは70年代風で、コートはオーバーサイズ。
日本でもファッション好きな男の子は、きっと夢中になるんだろうなって感じのコレクションでした。

OZWALD BOATENG オズワルド・ボーティング
オズワルド・ボーティングはプラム・ベルベットのスーツ、トレードマークともいうべきカラフルなサテンのシャツ、レザージャケット、サテンやレザーのダッフルコートとピンストライプのスーツ。かつて見たことがあるようなスタイルながら、すべてが上質でシック。

Vivienne Westwood ヴィヴィアン・ウエストウッド
ヴィヴィアン・ウエストウッドは新たに開始したメンズのバッグコレクションを披露した。オペラ曲が流れる中、16世紀の詩人や画家を思わせるモデルが登場。ボリュームのあるブラウスにパイレーツシャツ、クラシックな3ピーススーツやニットにブーツを合わせ、サルトリアとパンクを融合させた。

Missoni ミッソーニ
ミッソーニのテーマはメキシコ。ポンチョにプリントのシャツ、ストライプのカーディガン。フェルトのトリルビーハットにクロケットバッグを斜めがけ。

Antonio Marras アントニオ・マラス
アントニオ・マラスの今回のコレクションのインスピレーションは、彼の故郷であるサルディニア(Sardinia)。シャツにはサルディニアの旗である白地の赤のクロスがプリントされる。オレンジとブラウンのカーディガンは、フロントプリーツのパンツと合わせられ、カーゴパンツにコート、スクリーンプリントのレザーのメッセンジャーバッグが多数、登場。

Etro エトロ
エトロはカラフルなコレクション。チェックやライラック、イエローのスーツにジュエルカラーのパッチワークジャケット。モデルも皆楽しげにキャットウォークを歩き、ラストはピンクやグリーンのレインコートを着たコーラスガールが登場。

MENICHETTI メニケッティ
メニケッティはスケートボードに載ったモデルでスポーティにスタート。ストライプのスーツやロングジャケットにスウェットを合わせ、コートもスポーティ。数字が羅列されたプリントが印象的。

Roberto Cavalli ロベルト・カヴァリ
ロベルト・カヴァリは、レザージャケトにコート、ボマーとレザーが豊富に登場。ルビーが施されたスーツ、メタリックなニット、ヒョウ柄のシャツ、ラズベリーのスーツ、ゴージャスなレディスも披露。

[Gin and it]


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