「2006-2007秋冬ミラノ・メンズコレクションレポート」
miumiu ミュウミュウ
シックな黒のスーツで始まったミュウミュウ。モデルはパンツのポケットに手を入れたラフなスタイル。肩に羽織ったナイロンコート、毛皮のバッグ、グレンチェックのコートに千鳥のジャケット。Aラインのトレンチ、ハイウエストのパンツが登場。

CALVIN KLEIN カルバン・クライン
Italo Zucchelliのカルバン・クラインは革のハーフコートにタートルネックのニットでスタート。続いて茶のダブルスーツ。ツイードのコート。ショートトレンチ。スタンドカラーも含めジャケットはスモールショルダーで丈はどれも短い。

Giorgio Armani ジョルジオ・アルマーニ
アルマーニ自身が「ヴェルヴェット・マン」と名づけたジョルジオ・アルマーニ。ヴェルヴェットはコットンからシルク、ツイード、ヘリンボーン、プリンス・オブ・ウェールズ・チェックまで様々な形で登場。ハイウエストで太いパンツはサスペンダーで吊られる。インナーにはバラの刺しゅうのシャツやアーガイルニット、ポロシャツ。最前列にはクライヴ・オーウェン。

Gucci グッチ
ジョン・レイのグッチは、出身地スコットランドを思わせるコレクション(「嵐が丘」のヒースクリフ風という声も)。黒のフロック風コートでスタート。黒のコートが多数登場し、多くがチェーン付きなどのブーツに合わせられる。グレンチェックのニット、レースのシャツ、レザーやベルベットのジャケット。ラストは裏地が毛皮になっているロングコート。「マジック・ロマンチシズム」とジョン・レイ。

Valentino Garabani ヴァレンティノ・ガラヴァーニ
ショーのチケットは航空券で、ヴァレンティノ航空会社を利用する乗客を歓迎するという形のヴァレンティノのコレクション。オープニングには拡声器から「バリ行きのプライベートジェットが6番ゲートから出発します」とのアナウンスが流れる。ブライアン・イーノの音楽で始まったショーは、背景にジェット機が映り、VIPの旅行スタイル。クロコダイルのコートにヒョウ柄のトランク。小さな子供を抱えたカップル(ベッカム・ファミリーっぽい)に、ビジネスマンは3ピーススーツに毛皮のコート、アタッシュケース。パイロットやスチュワーデスまで登場。レザージャケットにカウボーイハット、デニム。チワワを抱えたロングコートのセレブ女性に、ニット帽のギタリストと世界中のセレブが集合。ラストは新郎新婦。

PRADA プラダ
プラダはカシミアのニットをケープのように羽織った細身のブラックスーツにブーツでスタート。スクリーンには中世の戦いが映し出され、ニットのカーディガンに毛皮の帽子。ヒョウ柄のコートにバッグ、ヘルメット。ブーツには紋章のパターン、ベルトとバッグにはグリフィン。毛糸の帽子は中世の騎士の甲冑のようにかぶられる。テーマは「都市の戦士」。「それは献身的なヒーローで、男性の禁じられた夢です」とミウッチャ。

Jil Sander ジル・サンダー
ラフ・シモンズのデビューコレクションとなったジル・サンダー。ジル・サンダーらしい(かつラフ・シモンズらしい)Vゾーンの狭い一つボタンの黒のスーツに白いシャツでスタート。シングル2つボタンのスーツ、ステンカラーコート、ブルゾン、ニット、レザーコートと黒が続く。グレーを挟んで再び色は黒へ。革のボマーブルゾンなどが登場し、ラストは黒のコート。シンプルで非構築的な服が続く中、以前と比べて微妙にシルエットは変化している。肩幅はやや広く、ゆったりめのデザイン。ベルト、バッグ、ネクタイなどアクセサリーはほとんど登場しない。
「私は、私の世界に尊敬するジル・サンダーの姿を持ち込もうと努力しました」とラフ・シモンズ。

Gianni Versace ジャンニ・ヴェルサーチ
ヴェルサーチはロングコートに黒のレザーパンツ、タイでスタート。オープニングはテーラードスーツが続く。大柄のプリンス・オブ・ウェールズ・チェックとグレンチェックのコートにスーツ、グラフィックプリントのシルクシャツ、合間にはミニのレザーコートを着たCarmen Kassら女性モデルも登場。黒と濃い青のレザーがポイント。

Burberry バーバリー
クリストファー・ベイリーのバーバリー・プローサムはストライプのチェスターフィールドコート(正式に襟の部分がベルベット)にニット、シャツ、タイ、毛糸帽というスタイルでショーはスタート。前半のモデルはすべてニット帽をかぶり、ピンストライプのダブルのスーツ、ストライプのパンツにニット、レザーコート。細身でひざ上丈のシングルトレンチコート、キルティングコート、レザーバッグ、チェックのマフラー、ダッフルコートにレザー手袋、チェーンのベルト、赤と白のヒョウ柄プリントのシャツ、ニットなどが登場。ラストはキルティングのトレンチに蝶ネクタイ。
クリストファー・ベイリーは今回のインスピレーションをウィンザー公であるとして「私は、私たちのアーカイブにあるものを表現しようとしました。それはとてもテーラードで、まさにウィンザー公で、ブラックタイに象徴されるような英国的なものでした」とベイリー。

Pringle プリングル
展示会方式で発表された新デザイナー、Clare Waight Kellerによるプリングルの初コレクション。カシミアのニット(もちろんアーガイルも)にツイードのジャケットやベルベットのスーツ、ストライプのマフラーなどを披露。

Dolce&Gabbana ドルチェ&ガッバーナ
ドルチェ&ガッバーナは白のヘンリーネックシャツに首にベルベットのスカーフ、ツイードのパンツというシシリアン・スタイルでショーは開始。ツイードのスーツにも首にはタイの代わりにスカーフを巻き、ニットの3ピーススーツのインナーはハイネックニットにスカーフ。ボア付きのロングコートに、DGのロゴバックルベルト、ダブルのマオカラージャケット、ミリタリー風ブルゾンに変形トレンチ、ピンストライプの上質なジャケットにデニムのパンツ、ベルベットのジャケット。ラストはエドワーディアンのテールコート。

ALEXANDER MCQUEEN アレキサンダー・マックイーン
アレキサンダー・マックイーンは太いパンツのビッグシルエットストライプスーツでスタート。イメージはヴァンパイア。中盤には日本の芸者風(?)女性モデルも登場し、着物風メンズガウンなども披露。

Dsquared2 ディースクエアード
フィナーレにモデルとしてブリタニー・マーフィーが登場したディースクエアード。トップに登場したのはシルクハットにステッキを持ち、タキシード風のジャケットの胸には勲章がつけられ、しかしそれに合わせられるのはデニムというスタイル。デニムにカーディガン、チェックのボウタイ。ロングコートに赤いベスト、デニム。パイプを加えベルベットのジャケットに、青いベスト、ボウタイにここでもデニム。ジョッキーキャップも多数登場。ラストはブラックドレスでプリンセススタイルのブリタニー・マーフィーを中心にディーンとダンは赤いジャケットにボウタイ、デニムで現れた。プレスリリースには「みすぼらしいものから壮麗なものまで、キャップからシルクハット、ビールからシャンパン」と記される。

Neil Barrett ニール・バレット
ニール・バレットのテーマはミリタリー。細身のタイのスーツにショールカラーのジャケット。カマーバンドが多数使われる。

Emporio Armani エンポリオ・アルマーニ
エンポリオ・アルマーニはツイードやヴェルヴェットのジャケット、素肌にベストとスーツ、チョークストライプのスーツなどを披露。アルマーニはこのコレクションを「プラグ・イン」と名づけた。

Missoni ミッソーニ
Luca Missoniのミッソーニは滑らかな曲線プリントのニットでスタート。ショールカラーのニットにカーディガン。ヴェルヴェットのスーツにニット、カラフルなヘリンボーンのニットコートが登場。テーマはウィンザー公。

Etro エトロ
カップルによる情熱的なタンゴで始まったエトロのコレクション。続いて、黒のダブルコートにプリンス・オブ・ウェールズチェックのコートにスーツ、アーガイルニット。エトロにしてはグレーなどシックな色合いが多く、ペイズリーはコートなどに使われる。

Roberto Cavalli ロベルト・カヴァリ
ランウェーにヴィクトリア・ベッカムが登場したことが話題のロベルト・カバリ(キャンペーンモデルのケイト・モスは姿を見せず)。ストライプのダブルスーツに着物ガウンを着た女性モデル。赤いチェスターフィールドコートに白のスーツ。着物スタイルのタキシードに海外メディアに「日本の将軍風ヘアスタイル」と評された髪型のモデル。オリエントな刺しゅうのニット。帯で留めたような赤いドレス。ベッカムは大きなスリットで片脚を露出した白いドレスで登場。「これは、剣なしで歩く男性です。その人は女性のために戦う人です」とカバリ。

[Gin and it]


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