Marc
Jacobs マーク・ジェイコブス
白いタンクトップに淡いピンクのパンツ、水色のベルトをアクセントにしたスタイルでスタートしたショーは、ソフトでフェミニンなコレクション。ラフで、ゆったりしたシルエットのパンツ、着心地のよさそうなシャツの上にはカーディガン。ランウェイにはカムバックしたジゼルを含むスーパーモデルたちが登場。前シーズンの60年代ルックから、一転して、一般人にも受けそうな、着こなしを提案した。スタイルは全体的にクラシック。オイル&メタリック加工を施したプリント地のトレンチコート、フリルをふんだんにあしらったドレス、ポプリ風カラートーンのドレス&ツイードジャケット、ラージサイズのパンツスーツなど、ボーダー模様のニットをアクセントに。
http://www.elle.co.jp/home/fashion/collections/ss2004/show.php?brand=jacobs
http://www.yomiuri.co.jp/collection/ny/marcjacobs/main.htm
マイケル・コース Michael Kors
マイケル・コースは、南イタリアのリゾート地、カプリ島(青の洞窟で有名)をイメージしたリッチな週末を過ごすコレクション。最前列にはブルック・シールズとメラニー・グリフィスが見守る。オレンジ、青、緑、黄色といった鮮やかな色と白をうまく組み合わせた。白地に緑のストライプ模様を描いたり、白いジャケットの中にオレンジのキャミソール、カジュアルなクール・べストにはミニドレス、テーラードなホットパンツにはマッチしたジャケット、タイトなくるぶしまでのジーンズには、ルーズなVネックのコットンシャツ、色は鮮やかで水着はセクシー。金の時計やネックレス、スカートについた透明のポケットに入ったシックな携帯電話、スティーブ・マックイーン風サングラスなどアクセサリー類も注目。とくに透明素材のトート・バッグはこのコレクション一の人気アイテム。フィナーレは、繊細なパールと古代ギリシャ風のドレープをあしらったドレス。
コースはショーの後、「カプリでは、あなたは水着を1日あたり3回着替えるし、ランチの後には、エメラルドのネックレスを買い、夕食に行く前には、ワニ革のサンダルを履くかもしれません」と語り、モデルが主演する代わりに、実際に海辺で過ごすデイタイムからナイトシーンまで、「リゾートの女性の1日」を想定したコレクションを行った。
間違いなく、今回のNYコレクションのベストはマイケル・コースの上に輝いた。
http://www.elle.co.jp/home/fashion/collections/ss2004/show.php?brand=kors
http://www.yomiuri.co.jp/collection/ny/michael_kors/main.htm
CALVIN KLEIN カルバン・クライン
カルバン・クライン引退後、初のコレクション。後任デザイナーは、グッチで活躍していたフランシスコ・コスタ。新デザイナーがどのようなコレクションを見せるか、ブランドは変化するのかが注目を集めたが、コスタは、カルバン・クラインのテーストを継承。淡いベージュのセーターに、白のシャツ、ブレザー、タンクトップなどのベーシックアイテムを、ベージュ、マロン、グレーの控えめなカラートーンで合わせ、ジップアップ・ブルゾンやショートパンツなどのスポーティアイテムも欠かさず提案。薄地の透けるドレスでセクシーさをアピールすることも忘れない。
一方で、一部に取り入れたルーズなスタイリングにはコスタの個性が感じられる。フィナーレの浮き柄入りモスリンドレスとスカートの美しさも、印象的。
しかし、若々しさやセクシーさが抑えられ、コスタはアメリカン・ミニマリズムの表現に苦しんでいるとの声も聞かれた。
また、ショー以上に話題を集めたのが現在のトップ・モデル、ナタリア・ヴォディアノヴァ。彼女を広告に起用しているカルバン・クラインは他のブランドのニューヨークのランウェイに出演するのを禁止した契約を結んだため、彼女が登場するのは、このコレクションのみ。他のデザイナーは彼女を使えずにこの契約を恨んでいたとのこと。
http://www.elle.co.jp/home/fashion/collections/ss2004/show.php?brand=calvin
http://www.yomiuri.co.jp/collection/ny/calvin_klein/main.htm
Anna
Sui アナ・スイ
1年前から毎シーズン、スポーティースタイルを取り入れているアナ・スイ。今回は、サーフシャツやアロハプリントを彼女流にアレンジした都会のサーファースタイルを提案。帆布でできたサーファー・ショートパンツのコンビネゾンはレース飾りがポイントになっていて、とてもキュート。ダイビングスーツを思わせるぴったりとしたハイネックのシャツに、ワンピースの重ね着を数多く提案した。
ゴルフ、スキーはいまいちだったけど(それでもキャンペーンフォトは可愛いのはさすが)、今回は大人の女性も可愛く着れる服がそろっていた。
http://www.elle.co.jp/home/fashion/collections/ss2004/show.php?brand=anna
http://www.yomiuri.co.jp/collection/ny/anna_sui/main.htm
Donna
Karan ダナ・キャラン
和太鼓が響く中、革ジャケットと、太い革ベルトが印象的なスタイルでショーはスタート。革のアイテムと、伸縮性を持たせたシルクのドレスを組み合わせ、軽く動きのある素材を多用。サテンのカクテルドレス、オール・ホワイト・コーディネート。スカートはミニ丈が多く、膝丈のものには深くスリットが入って、モデルが歩くたび足がすらりとのぞきとてもセクシー。テーマは「THE NATURE OF SEDUCTION(人を惑わすもの)」。サファリ・テーストを素材や細かいディテールで都会的かつ大人っぽく仕上げた。オークル、ベージュ、アイボリー、カーキ系の玉虫色に光る生地から、ソフトレザーやシャイニー・サテン、ワッシャー・シルクなど。ソワレ・ラインでは、モスリンが主役。アシンメトリーなミニドレスやひも飾りの利いたシースルードレスなども個性的かつ、大胆なデコルテやスリットも魅力的。ラストは薄いシルクをテープ状に裂いて、縦横に織った美しいドレスで締めくくった。
http://www.elle.co.jp/home/fashion/collections/ss2004/show.php?brand=karan
http://www.yomiuri.co.jp/collection/ny/donna_karan/main.htm
Narciso Rodriguez ナルシソ・ロドリゲス
パリと交互に発表しているバレンシアガを除けば、ここ数年、NYコレクションベストといわれているロドリゲス。
からだの側面から腰の骨に沿うようにきれいなラインが走っている。布を裁断し、縫い合わせた際のラインをそのまま光沢のある布で縁取って模様に生かした。胸のふくらみや腰のくびれを美しく見せる、洗練されたデザインも魅力的。ノースリーブのワンピースも、肩ひもの細いものから幅広のもの、背中側のデザインも多様にそろえ、多才さを見せつけた。
http://www.yomiuri.co.jp/collection/ny/narciso_rodriguez/main.htm
DKNY ショーはシルクで作られ、袖をまくり上げたスタイルのトレンチコートで始まり、シフォン、綿、ジャージーなどの素材を、タンクトップの重ね着、ワンピース、ミニのペンシルスカートなどで披露。サファリスタイルも多く、ドレスはジャージで、美しく身体のカーブを引き立たせる。テーマは「COASTING NY TO LA(NYからLAへの横断)」。ベージュ、カーキ、グレー、ネイビーといったベーシック・カラーが中心で、実際に着られる服を提案した。
http://www.yomiuri.co.jp/collection/ny/dkny/main.htm
MARC BY MARC JACOBS マーク・バイ・マーク・ジェイコブス
カラフルでスポーティなコレクション。パイルのリストバンド使いやハイカットスニーカーにあわせたソックスに、色はビビッド。ジーンズが中心のラフなコーディネイトで、ワンピースと長袖カットソーの重ね着など、街で着るスポーティーアイテムを数多く披露。レースアップブーツや、明るい色のハーフミット(指先がない手袋)などの小物も注目。
http://www.elle.co.jp/home/fashion/collections/ss2004/show.php?brand=marcby
http://www.yomiuri.co.jp/collection/ny/marc_by_marc_jacobs/main.htm
Ralph
Lauren ラルフ・ローレン
ラルフ・ローレンのショーは白のミニワンピース(ちょっとラコステ風)でスタート。前半は白のテニスルック風スタイルなど、とにかく白と黒のモノトーンが目立ち、ポロシャツやVネックニット、カレッジ風カーディガン、スタジャンなど従来のスポーツアイテムを、上質の素材と斬新なアイデアでエレガントに作り替えた。後半は一転して、パステルカラーなど華やかな色があふれ出し、カシミア・セーターやパンツインしたシャツおよび、華麗なドレスを披露した。
http://www.reuters.co.jp/news_article.jhtml?type=entertainmentnews&StoryID=3478186#
http://www.elle.co.jp/home/fashion/collections/ss2004/show.php?brand=ralph
http://www.yomiuri.co.jp/collection/ny/ralph_lauren/main.htm
REBECCA TAYLOR レベッカ・テイラー
会場はハドソン川に近い自動車工場が立ち並ぶナイトクラブ。左右の壁に水槽がはめ込まれた幻想的な雰囲気で、プリントや、淡い色遣いで施された薄手のシルクやシフォンが登場。ドレスにスパンコールやアクセサリー類、ひざ下丈のクロップトパンツ、タンクトップの重ね着などを合わせた。
http://www.yomiuri.co.jp/collection/ny/navi_ny.htm
VIVIENNE TAM ヴィヴィアン・タム
東洋風のデザインで知られるタムは、今回非常に西洋風のビクトリア朝な服を披露。彼女のデザインの新しい一面を見せた。 CYNTHIA ROWLEY シンシア・ローリー
招待状には、一辺が5センチほどの箱。中を開くと大きなキスチョコ入り。ダウンタウンの公園を会場に開かれたショーは、ランウェーにアルミはくがまかれ、テーマは「CANDYLAND」。キャンディーの模様がプリントされたカットソーや、フリルのあるワンピースなど、可愛い服が並んだ。ラストは、モデルがろうそくを立てたケーキを頭に飾って登場。
http://www.yomiuri.co.jp/collection/ny/cynthiarowley/main.htm TOMMY HILFIGER トミー・ヒルフィガー
会場の最前列には、ファレル・ウィリアムス、デンゼル・ワシントン、ジェイ・Z、レニー・クラヴィッツ、ワイクレフ・ジーンが座り、ステージ上ではN.E.R.Dがプレイ。白のデニムジャケットに白のシルクプリーツスカート。白一色のコーディネートで始まったショーは、ジッパー・ブルゾンにフード付きパーカー、モスリンのジョギングパンツなどのスポーティーライン、プリーツスカート、明るいレインボーカラー、フラワープリントといったガーリーテイストなど多彩なアイテムを披露。これが一部には散漫という評価にもなっている。
http://www.elle.co.jp/home/fashion/collections/ss2004/show.php?brand=tommy
http://www.yomiuri.co.jp/collection/ny/tommyhilfiger/main.htm
NICOLE MILLER ニコル・ミラー
会場で配られたブックレットには、砂浜のウッドチェアで本を読む女性の姿。肩ひもに白いロープを使ったドレス、網を縫い合わせたタンクトップ、貝殻を使ったアクセサリーなどで海をイメージ。
http://www.yomiuri.co.jp/collection/ny/nicole_miller/main.htm
ANNE KLEIN アン・クライン
ダナ・キャランを生んだアメリカの名門ブランドも、ここ数年迷走が続く。昨シーズン終了後に、突如デザイナー、チャールズ・ノーランが民主党の大統領候補、ハワード・ディーンの選挙活動に参加することを理由に辞任。後任のマイケル・スマルダン(Michael
Smaldone)もこの2004春夏コレクションを発表後、アン・テーラーの上級副社長へ移籍した。来シーズンからはクリスチャン・フランシス・ロスがデザインを担当する。
今回のテーマは「都会の妖精たち」。木片が敷き詰められたランウェーをモデルたちがさっそうと歩いた。ジャケットやシャツは、背中側でタックを何本も取ってウエストを引き締め、シャープなラインに。革の太いベルトが上質感を醸しだし、大人の女性向けのコレクションに仕上げられていた。
http://www.yomiuri.co.jp/collection/ny/anne_klein/main.htm
ROLAND MOURET ローランド・モーレット
ロンドンからNYへ移ったモーレット(でも、フランス人)は、セクシーなジャージ・ミニ・ドレスや透けたストライプのシフォン、黄色やオレンジのドレスを披露。黒いバックルとストラップされた2つの黒い円で作られていたビキニ・トップは、セクシーな黒いホットパンツに合わせた。 ジェニファー・ニコルソン
ジャック・ニコルソンの娘、ジェニファー・ニコルソンのショーは大きなリボンの付いたピンク色のドレスでスタート。すそを波形にカットしてフリンジを施したパンツや、生地を重ねてボリュームを出したドレスなど、かわいらしい印象の服が多い。後半は、ロック調の曲に合わせて黒のレザードレスなどが登場した。
http://www.yomiuri.co.jp/collection/ny/navi_ny.htm JAMES COVIELLO ジェームズ・コヴィエロ
今回のタイトルは「魔法のじゅうたんに乗って」。ペイズリープリントをワンピースやジャケット、スカートなど多くのアイテムに使用していた。
http://www.yomiuri.co.jp/collection/ny/james_coviello/main.htm Bill Blass ビル・ブラス
ビル・ブラスのMichael Vollbrachtは、クラシックなスーツがメイン。イブニング・ガウンもコンサバティブなデザインが中心。女性エグゼクティブが数多く着用するビル・ブラスのスーツ。ビル・ブラスのような歴史あるブランドでは、既存のクライアントを喜ばせつつ、新チャレンジも求められる。その困難な使命をある意味成し遂げたコレクションだった。 Lacoste ラコステ
今回、ニューヨークのランウエーにデビュー。キャンディーカラーを組み合わせ、スポーティーでかわいいアイテムを披露。
http://www.yomiuri.co.jp/collection/ny/lacoste/main.htm Coach コーチ
コレクション期間に合わせて、ニューヨーク市内の本社で最新作を披露。花やチョウのモチーフが散りばめられ、エナメル、スエード、ストローなど様々な素材を用いた。
http://www.yomiuri.co.jp/collection/ny/coach/main.htm
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