Louis
Vuitton/ルイ・ヴィトン
招待状は、モノグラム柄のカバーがついたノート(これ、欲しい)。市内の公園で開かれ、カラフルな色を並べた前シーズンから変化し、濃紺や黒などシックな色が基調。甲冑のような、そでをふくらませたコートや、布を重ねて後ろだけが長くなったスカートなども登場。ディテールは、幾何学的な切り替えのデザイン、三日月の形をしたスリーブ、グレーやブルーの大きなボタン飾り。丸いショルダーバッグや、ワニ革のバッグ、カラフルなパンプス、ストライプのレザー手袋、ツイード地とモノグラム・プリントのビニール素材を組み合わせたコート、ヒョウ柄のプリントシリーズなどは今冬の注目商品。
http://www.yomiuri.co.jp/collection/paris/louisvuitton/main.htm
http://www.elle.co.jp/home/fashion/collections/fw2003/show.php?brand=vuittonYves
Saint Laurent/イヴ・サン ローラン
会場はロダン美術館に設けた特設テント。シュープリームスやダイアナ・ロスのヒット曲にのせて、エメラルドグリーンや赤など華やかな色のドレス、胸元を強調したセクシーな新作を発表。ラッフルやレースで飾られ、流れるようなシルクの光沢が素晴らしい。胸の下に切り込みを入れ、ブラが見えるほど襟ぐりを深くカットしたサテンのドレス、ショーツが透けて見えるようなレースのドレス、ヒップの部分だけくり抜いてレースをあしらったレザーのタイトパンツ、白いミンクコートにオレンジのアクリル素材で作ったリボン形のベルトを合わせ、白い革のミニスカートには雪のような飾りを散りばめたライトグレーのツイードジャケット。シルクのキャミソールにも黒いナイロン素材のスキージャケットをコーディネートしたコントラストも抜群。全体的なカラートーンは、鮮やかな赤、緑、ブルー、黄緑、薄紫など、サンローラン風。小物も透明のヒールにスパンコールを飾りつけたサンダル、チェリー色のヘアバンド、イミテーション・ジュエリーをあしらったガラス製の胸飾りなど。
http://www.yomiuri.co.jp/collection/paris/yvessaint/main.htm
http://www.reuters.co.jp/news_article.jhtml?type=entertainmentnews&StoryID=2357884
http://www.elle.co.jp/home/fashion/collections/fw2003/show.php?brand=ysl
Alexander McQueen/アレキサンダー・マックイーン
イメージ・ソースは、日本と北極。日本の国旗を思わせる、赤いサテン地使いが効いたパンツスーツに白×赤×シルバーのネオ・バイカー風レザーパンツ、キモノ風ジャケット。北極では、ウエストシェイプしたファーのコートが登場。演出でも、舞台にメタルの小さな橋を置き、サテンのパラシュートをつけたモデルと刺しゅう入りのキモノを着たモデルが、ガラスの管から吹き出る雪と風に抵抗しながら、その管の中に入っていく。シルエットは絞ったウエストラインと強調したショルダーライン。膝下丈のサーキュラー・スカート、フレアを用いたドレスも注目。
http://www.elle.co.jp/home/fashion/collections/fw2003/show.php?brand=mcqueen
Stella McCartney/ステラ・マッカートニー
招待状には、赤い眼鏡が入っており、その眼鏡で招待状を見ると、ただの点々に見えた中からブランド名が浮かび上がる。タイトなドレスやベルトでマークしたコート。ジップアップのブルゾン、リブ編みニットなどもスポーティながら可愛い。スモーキング風のサテン地スペンサージャケット、モヘアの袖カバーなどは注目アイテム。
http://www.elle.co.jp/home/fashion/collections/fw2003/show.php?brand=stella
CHANEL/シャネル
会場を白いライトで照らし、白と黒のコントラストをきかせた服を並べた。秋冬のテーマは、ミニ、ネオ80年代、スポーツ。ミニスカートは裾から黒いレースがのぞき、ひざ上からくるぶしまでのフットカバーで長い足を見せつける。2枚重ねや、ツイードを使ったスーツに、革の黒いレギンスを合わせ、軽快さも演出。スキーリゾートに最適なニットのスカートや柄物のモヘアセーターなども登場した。
http://www.yomiuri.co.jp/collection/paris/chanel/main.htm
http://www.elle.co.jp/home/fashion/collections/fw2003/show.php?brand=chanel
Christian DIOR/クリスチャン・ディオール
会場はセーヌ川をはさんでエッフェル塔の向かいにある広場に建てられた特設テント。ジョン・ガリアーノは、1月のオートクチュール・コレクションで披露したテーマ「アジア」を発展させ、ボンデージルックをほうふつさせるラバー素材と繊細な花柄のシフォン素材を合わせ、ハードとソフト、エッジーとロマンチックという相反するテーマを対抗させる新作を発表。オーガンザのフリルを大胆にあしらったピーチ色のサテンジャケットには、タイトな黒のラバーパンツを合わせ、フィッシュテール・ガウンには日本の版画風プリントをモノトーンで採用。赤のボマージャケットには金色で漢字をあしらう。薄い花柄のドレスにはレザーのミニスカート、ライムとピンク色のキモノ柄サテンジャケットには、カーキ色のラバー地スカートを合わせた。日本や中国の民族衣装のモチーフにアメリカのストリートを混ぜて、迫力のロマンチックスタイルを見せる。ピンクのサテンの大きなフリルジャケットにはぴったりしたゴムの編み上げパンツ。京劇や歌舞伎を思わせるモデルの化粧や、ハトメのストラップでしばったハイヒールなど小物も印象的。
http://www.reuters.co.jp/news_article.jhtml?type=entertainmentnews&StoryID=2340602
http://www.yomiuri.co.jp/collection/paris/christian_dior/main.htm
http://www.elle.co.jp/home/fashion/collections/fw2003/show.php?brand=dior
Givenchy/ジバンシイ
春夏のグラマラスなアイテムに引き続き、今秋、ジュリアン・マクドナルドは、アクティブ&ワイルドを提案。ショーにはセクシーで強気な女性に似合うスタイルが続々と登場した。ファーやヘビ革のワイドな襟を強調したコートやジャケット、スカートやパンツはリブニットでウエストを強調。ジップアップや切り替えの装飾を施したウルトラタイトなパンツ。膝までのロングブーツ。市松模様やストライプなど、大胆な柄を多用し、しばったベルトや革手袋など小物もきかせて、シャープな雰囲気を演出した。
http://www.yomiuri.co.jp/collection/paris/givency/main.htm
http://www.elle.co.jp/home/fashion/collections/fw2003/show.php?brand=givenchy
CELINE/セリーヌ
マイクロミニやオプティカル・アート柄が並ぶ60年代ノスタルジアの新作を発表。ゼブラやヒョウ、市松模様など大胆な柄が目を引き、市松模様のミンクコートや、首元に黒エナメルのパネルをあしらった白のカシミア素材のシフトなどには、モノトーンを多用。ジャッキー・オナシス風サングラスやミンクのボンネットが、レトロ調をさらに演出した。シルバーのクロコダイルレザー素材のミニスカートには、黒のくすんだタイツを合わせ、ジップアップブルゾンなどスポーティーな服を豪華な素材で仕上げる。春夏のトレンドである超ミニは秋冬も健在。来シーズン復活が注目されるファーでは、クロップト・ジャケットにフォックスファー、ミンクファーをふんだんに使用した。ダチョウの羽やスパンコールで飾ったミニドレスには、パステルカラーのフォックスファー・コートを合わせる。柄をそろえたカバンやパンプスは着こなしのアクセント。
http://www.yomiuri.co.jp/collection/paris/celine/main.htm
http://www.reuters.co.jp/news_article.jhtml;jsessionid=XFAITAWDQPC2YCRBAE0CFEY?type=entertainmentnews&StoryID=2347500
http://www.elle.co.jp/home/fashion/collections/fw2003/show.php?brand=celine
Comme de Garcons/コム・デ・ギャルソン
今回の会場は証券取引所。広げると風呂敷のような一枚の布になる四角い布をねじり、結び、つなぎ、こぶにしたり、シャツやパンツに仕上げたりとさまざまな形で見せた。複雑なパターンが力強いラインを作り、服にプリントされた文字は「1パーセントのマイノリティでも妥協しない」と書かれている。最後はいろんな個所にこぶを作った白い木綿の服を並べた。
http://www.yomiuri.co.jp/collection/paris/comme_des_garcons/main.htm
Chloe/クロエ
ステージには赤のスポットライトが当たり、ミリタリー風コートやバイカージャケット、フリルいっぱいのドレス、モスリン地のブラウス×ブーツインしたジーンズにシルバーとターコイズのバックル付きベルトを合わせたヒッピースタイルが登場。花モチーフのアップリケが付いた、XLサイズのスウェットドレスはヒップホップスタイル。ダブルボタンのコートはシックなレディ調。フリル付きキュロットスカートはスウィートなガーリー風。
http://www.elle.co.jp/home/fashion/collections/fw2003/show.php?brand=chloe
Vivienne
Westwood/ヴィヴィアン・ウエストウッド
今回のテーマは「LE FLOU TAILL&Eacute(流れるようなシルエット)」。シープスキンにレザー、ウールなど異なる素材を組み合わせ、ピンクのサテンドレスや肩を出したセーターなど仕立ての良さでドレープ感を描く服を並べた。肩が落ちたような大きなコートに、腰のあたりを強調したスカートで優雅に仕上げ、流れるようなシルエットを見せる。ユニオンジャック柄のタイツ、ピンクの靴なども注目。
http://www.yomiuri.co.jp/collection/paris/vivienne/main.htm
Jean
Paul Gaultier/ジャン・ポール・ゴルチエ
招待状は紙の着せ替え人形。透明な舞台の下に、人形が並べられ、フリル付きのブルマーとベビー向けの小さなセーターを身につけた人気モデル、ナタリア・ヴォディアノヴァが登場してショーはスタート。他にもシャーリングやパフスリーブが入り、少女っぽさを提案。ショート丈のトレンチコート、ミンクやチンチラで飾ったLサイズのセーター、ミニ丈のギャザースカート。モデルもベビードール、毛糸のボンボンを付ける。それに深いスリットが入ったタイトスカートやハードな革のブーツをあわせ、女性のかわいらしさとセクシーさを表現した。
http://www.yomiuri.co.jp/collection/paris/gaultier/main.htm
http://www.elle.co.jp/home/fashion/collections/fw2003/show.php?brand=gaultier
ISSEY
MIYAKE/イッセイ・ミヤケ
今シーズンは、中世の部屋をテーマに、壁紙やソファなど家の中で目にするものを使って服を作った。ソファのボタンのような細工を施したジャケットに、カーテンのようにひだが流れるドレス。シャツからキルティング・コート、スウェードのブルゾンに至るまで花柄プリント。木目調のブーツやカバン、シャンデリア風のアクセサリーなど。
http://www.yomiuri.co.jp/collection/paris/issey_miyake_by_naoki_takizawa/main.htm
http://www.elle.co.jp/home/fashion/collections/fw2003/show.php?brand=miyake
Victor&Rolf/ヴィクター&ロルフ
ヴィクター・ホスティンとロルフ・スノランの二人組は、毎回デザイナー自身がタップダンスをしたりと、趣向を凝らした演出で楽しませるが、今回は舞台をモデルが歩くだけのシンプルさ。薄暗い舞台の壁には、ロウで書かれた「ヴィクター&ロルフ」の印がひとつだけ。スタートは肩幅が広めのパンツスーツを身につけた女優ティルダ・スウィントンが、さっそうと現れる。ジャケットやベストなどを重ね、高い襟のブラウスなど、ボリュームを出しつつ、バランスよく洗練に仕上げた。普通のシャツを10枚重ねることで、造形的なドレスに見せたり、メンズのアイテムに少し手を加え、表情を変える。デニムなどカジュアルな素材も、仕立てのよさが美しい。
http://www.yomiuri.co.jp/collection/paris/viktor&rolf/main.htm
http://www.sankei.co.jp/edit/bunka/2003/march/kiji/0330milan.html。
http://www.elle.co.jp/home/fashion/collections/fw2003/show.php?brand=victor
Junya Watanabe/ジュンヤ・ワタナベ
今回の会場は、イブ・サンローランらがオートクチュールを発表していたホテルインターコンチネンタルの大広間。広間にブラームスが流れる中、新しいクラシックを提案。すそをほつれさせた服や、シャネルをイメージさせるクラシックなツイードジャケットは、時を経てあせたような色合いに仕上げた。
http://www.yomiuri.co.jp/collection/paris/junya_watanabe/main.htm
Cacharel/キャシャレル
今秋のテーストは60年代ガールズ・ルック。得意のプリントを生かし、フラワープリントにペイズリー。カラフルな色を使い、柄の上に柄を重ねる。黒のリブで縁取ったラビットファーのベスト。赤の美しいレザーモチーフで飾ったグレーのブーツ、ハート柄のストッキングやハート柄のプリントバッグブーツなどの小物もかわいい。フィナーレはスパンコールのドレスで飾った。
http://www.yomiuri.co.jp/collection/paris/cacharel/main.htm
http://www.elle.co.jp/home/fashion/collections/fw2003/show.php?brand=cacharel
LANVIN/ランバン
今回は、鳥をテーマに、サテンやレース、黒とプリーツを多用したシックな新作を披露した。黒いサテンのドレスは、細かいプリーツに水平方向にもシームを走らせ、細い生地を縫い合わせたプリーツから黒いレースをのぞかせるなど、モデルが歩くたびに表情を変える。だまし絵風にサテンのリボンが縫い付けられたスカートやワンピースは、ウエストが優雅にしぼられている。細身のスカートやパンツには厚いベルベット地のリボンをあしらい、おとなし目の作品にも金のジッパーでアクセントを効かせる。襟なしのスーツとブルゾンに代表される、直線的なラインとシンプルさが特徴。素材は、カシミヤフエルト、ダイドキッド(染色したヤギ革)、チョコレートカラーのヘビ革など。
http://www.yomiuri.co.jp/collection/paris/lanvin/main.htm
http://www.elle.co.jp/home/fashion/collections/fw2003/show.php?brand=lanvin
John Galliano/ジョン・ガリアーノ
初日のクリスチャン・ディオールで見せたラバー素材を多用した作品とは打って変わり、40年代テイストの作品が並ぶ。グレン・ミラーの楽曲をBGMに眉を黒く塗りつぶし、大きなほくろをつけるなどメイクアップ・アーティストのパット・マグラスによる独特のメイクを施したモデルらが、伸縮素材のブラトップにベビーピンクのカーディガンやファーを羽織ってキャットウォークを歩く。派手な果物や花のプリントモチーフ、ウエストフィットのスーツ、強調したショルダーライン&プーフ(スカートの後腰部の膨らみ)、山高帽やターバン風の帽子も注目。
http://www.reuters.co.jp/news_article.jhtml?type=entertainmentnews&StoryID=2351563
http://www.elle.co.jp/home/fashion/collections/fw2003/show.php?brand=galliano
Paco Rabanne/パコ・ラバンヌ
ローズマリー・ロドリゲスによる新作は、ラバンヌの精神を受け継ぎ、近未来テーストの手本とも言える新作を発表。立て襟のリーファージャケットには、太ももまである黒い革のロングブーツをコーディネート。カットの入ったセーターには革のベルトを交差させ、小さなメタルの輪を中世の鎖帷子(かたびら)風につないで作った作品や、蛍光オレンジのプラスチックパネルをメタルの輪でつないだチュニック、ミラーやメタル、オレンジ色のパネルをつないだミニドレスが可愛い。
http://www.reuters.co.jp/news_article.jhtml?type=entertainmentnews&StoryID=2351236
Emanuel Ungaro/エマニュエル・ウンガロ
2001年から引き継いだジャンバティスタ・バリは、中央に青く光るミラーボールを置き、その周りをモデルが回る演出。ブラウスをラメで光らせ、光沢感のある子羊の革のパンタロンを合わせるなど、繊細な光を放つ服を並べた。モスリンとジャージーのドレスは、上品な色使いの花柄と刺しゅうで飾られ、金のアクセサリーが美しい。パーカーやブルゾンなど軽快なアイテムも取り入れた。
http://www.yomiuri.co.jp/collection/paris/ungaro/main.htm
Sonia Rykiel/ソニア・リキエル
体にぴったりと沿うラインが美しい黒のニットやドレスが印象的。バストトップがかろうじて隠れる超ホルダーネックや、総レースのドレスでセクシーに。スパンコールやアクセサリーで輝きを加え、ファーで飾り、最後は花を前面にあしらったニットに黒のミニスカートをはいたモデルが登場。
http://www.yomiuri.co.jp/collection/paris/sonia/main.htm
Rochas/ロシャス
2年間、デザイナー活動を休止していたベルギー人デザイナー、オリビエ・ティスケンスがロシャスのデザイナーとして復帰。カムバック後、初のショーとなった今回のテーマは、「クラシシズム(階級)の再現」。レースで縁取ったタイトなスーツや、フリルを幾層も重ねたソワレ向きのドレス。スカートやジャケットの後部にボリュームをもたせた服のバランスは個性的。
http://www.elle.co.jp/home/fashion/collections/fw2003/show.php?brand=rochas
Y's/ワイズ
2003春夏シーズンから「ヨウジヤマモト」をオートクチュールの時期に、「ワイズ」をパリコレ時期に発表。コンサート会場風のアリーナで発表されたコレクションは、ニットが注目。黒や赤、鮮やかな色の重ね着で、ボリュームを出しながら、ストリート風も表現。すそが三つ編みのように垂れ下がるジャケットなど、伝統的な服を崩しながらも優雅に見せる。戦争反対のメッセージが流れ、最後は修道女かブルカをかぶった女性のようにニットを頭に巻きつけた服を並べた。
http://www.yomiuri.co.jp/collection/paris/y_s/main.htm
[Gin and it]
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