ジバンシイ
ジュリアン・マクドナルドはまたもや、オードリー・ヘップバーンのようなコレクションを展開。キャンペーン・モデルのリヴ・タイラーも訪れ、会場で来場者に挨拶した。最初の白のドレスからシックな黒のワンピース、マーメードライン、肩を出したオフショルダーのドレス、ソフトレザーのトレンチ、モデルのヘアスタイルまで、すべてヘップバーンに関連した服が並ぶ。後半ややセクシーな作品が増えるものの、ハイネックのローブ、パフスリーブのブラウス、ソフトレザーのトレンチ、シフォンのベイビードールローブには多くの宝石が飾られ、エレガント。イタリア人モデル、Maria Carla Bosoneが着たタッセル・ドレスは20年代を思わせる。ふんだんに使われたレースが美しい。
http://www.reuters.co.jp/news_article.jhtml;jsessionid=CAU3KGHYS1GAKCRBAE0CFFA?type=entertainmentnews&StoryID=4174904
クリスチャン・ディオール
ジョン・ガリアーノは、古代エジプトをテーマにしたコレクション。シルクチュールは7色に輝き、スパンコールのピラミッドガウンが美しい。ランウェーにはマスクをかぶったアヌビス(死者の神)も登場。
客席には「セックス・アンド・ザ・シティ」を撮影中のサラ・ジェシカ・パーカー。パーカーはショーの後、ベルナール・アルノーに「すべてが欲しいわ、あの中で暮らしたい。あの中で眠って、お風呂にも入るの」と語ったと伝えられている。また、ショーに出演したモデル、エリン・オコナー(ERIN O'CONNOR)は、16インチのウエスト・コルセットに自分を押し込み、約25ポンドもある衣装を着るのは大変だったと語っている。
ガリアーノはエジプトに旅行した時に今回のコンセプトを思いつき、「私はツタンカーメン王女とネフェルトイティ(古代エジプト第18王朝の王イクナートンの王妃で、絶世の美女として知られる)をイメージしました。そして、それを、リチャード・アヴェドンとアーヴィング・ペンの写真と一緒に置いたのです」と、ショーの後、説明した。
シャネル
シャネルのカール・ラガーフェルドは、アンドロギュラスなコレクション。フェミニンと精密な仕立てをミックス。最前列には、カイリー・ミノーグとクリスティン・スコット・トーマス、シャルロット・ゲンズブールが並ぶ。豪華なレースのカクテルドレス、ペンシルスカート、フェミニンなブラウス、シャネルスーツも忘れずに披露。圧巻なのはラスト、Liya
Kebedeが着用した、銀のスパンコールドレス。華麗に組み合わされたシャネルのファインジュエリーも素晴らしい。ココが今、生きていたら、こうしたショーを行っただろうと思わせるコレクションだった。「私は、姿勢において非常にフランス的であって欲しいと考えている」とラガーへルド。
http://www.reuters.co.jp/news_article.jhtml?type=entertainmentnews&StoryID=4174189
ヴェルサーチ
ドナテッラ・ヴェルサーチは、パリのリッツ・カールトン・ホテルのローマ様式のプールにおいてランウェーショーを復活。テクノポップとオペラのサウンドトラックが鳴り響く中、1年半ぶりのキャットウォークショー(前2シーズンまでは静止したモデルが並ぶ展示会形式)を開いた。最前列にはキャンペーンモデルでもあるクリスティーナ・アギレラが座る。ラスベガスのショーガールを思わせるクリスタルをちりばめたフィシュテールのドレスと、太ももまでスリットの入ったサテンドレス、クリスタルで縁取りしたミニドレスと、ふわりとしたカナリア色のウエストまでのジャケット、金融不安の噂を吹き飛ばすような豪華なショーを魅せた。ドナテッラは、今シーズンを「ファイティング・フィット」と語り、「私は、クチュールがまだ、死んでいないことを確認しました。私は、キャット・ウォークでのスリルが好きです」と述べた。
http://www.reuters.co.jp/news_article.jhtml?type=entertainmentnews&StoryID=4165039
エマニュエル・ウンガロ
エマニュエル・ウンガロの47回目となるショーはアニマルプリントのミニで始まり、とにかくミニとプリントが目立つ。モデルの脚はほとんどが生足。かと思えばチャイナ風や南国風のプリントドレスやフラワー、アニマル、ドットのプリント。Karolina Kurkovaは、大きなピンクの花が刺しゅうされたシースルーな黒いドレスで、強烈な印象を残した。着物ショールには、鳥と花のモチーフを手書きし、ラストは白のドレスにプリントのショール。1920年代風ながら肉感的でセクシーなコレクション。プログラム・ノートには「オートクチュールはその高貴なルーツへと戻る時が来た」と記され、最前列にはクリスティーナ・アギレラ。
毎回、引退が噂されるウンガロ(プレタポルテは既に、2001年10月、Giambattista Valliが引き継いでいる)。しかし、まだまだ健在です。
http://www.reuters.co.jp/news_article.jhtml?type=entertainmentnews&StoryID=4183391
ヴァレンティノ・ガラヴァーニ
レースのプリントドレスで始まったショーは、バックにカーリー・サイモンの歌が流れ、モデルの髪は70年代風。ローブ、サテンのジャケットなどエレガント。
個人的にはラストのヴァレンティノ本人のスーツがいつものダブルではなく、シングルだったのが一番の驚きでした。 ジャン・ポール・ゴルチエ
ジャン・ポール・ゴルチエは、ちょんまげ型ヘアのモデルと着物スタイルのドレスが登場したことから、海外プレスからは「サムライ」からインスピレーションを得たといわれるショー(日本人から見ると、全然、そんな風には思えませんが)。ゴージャスな、アフガンウールのコート、ヴェルベットのローブ、半透明のレザートレンチコート、ニシキヘビ柄のトレンチ、オフショルダーのオイスターシルクのローブと日本だけでなく、アフリカや、ゴルチエの発想が全世界にわたっていることを示したコレクション。
ラクロア
クリスチャン・ラクロアのコレクションは、色の嵐。キャンディー・ストライプ、プリント、ピーコック・ブルー、フラミンゴ・ピンクのドレス。モデルの脚はほとんどが露出され、ドレスの色に合わせたカラーストッキングに覆われる。
「それは気取っているように見えるかもしれません。しかし、私たちは文化を擁護しなければなりません」とラクロア。
アン・ヴァレリー・アッシュ
アン・ヴァレリー・アッシュは、ブラウンツイード、ネイビー・ピンストライプ、フランネルなどをベースに、シルク・シフォンのスカート、コットンブラウスなどを披露。途中には男性モデルによるメンズウェアまで登場した。
また、「アン・ヴァレリー・アッシュ」は2004年秋冬からバス・ストップが独占販売する。
ヨウジ・ヤマモト
例によって、オートクチュールコレクションの前夜に他に先駆けて次シーズンのプレタポルテを発表した山本耀司。ショーは、フローラル・プリントのワンピースで始まり、やがていつもの黒の世界へ。アシメトリーなスタイル、幅広のパンツはレースアップのブーツの中に引き込まれ、シースルーなインナー、前を開けたトレンチ、ミリタリーや連隊風コート、サドルバッグのようにコートの腰部分に取り付けられたバッグも披露。ラスト、モデルが黒いガウンに赤いダブルでハイウエストのユニークなドレス(くびれたウエストの上、胸の上部分にベルトがある)を見せると、プレスは「山本はまたもや、自らファッションマスターであることを証明した」と叫んだ。
Ralph Rucci
Ralph Rucciはエレガントながらオートクチュールらしからぬプレタ風なコレクション。白いミニスカートで始まったショーは、ミニの白いトレンチ、フィッシュテールのチュール、ハイウエストのローブ、木製のビーズが並び、スリーブレスのイブニングドレスは、オーストリッチ。 Elie Saab
レバノンのヴェルサーチと呼ばれるElie Saabは、豪華なシフォンが並ぶ。メタリック・ゴールド、銀のブーツ、オーストリッチレザーのピーコートはアラブの上流社会のデモンストレーション。
Torrente
28歳の新デザイナー、Julien Fournieは、スリム・シルエットを提案。30年以上、このブランドをデザインしていた、Rose
Torrente-Mettが愛したバラで覆われたドレスなどを披露し、彼女に敬意を捧げるコレクション。一方で、セクシーなチュニックやパンツなどで新風も吹き込んだ。
ハナエ・モリ
森英恵は、ブリストル・ホテルでショーを開催。ちりめんや伊予がすりなど日本の素材や、虎、竹などを巧みに模様に取り入れて、自然とジャポニズムをテーマにした優雅で気品あるコレクション。白いシルクのパンツスーツ、レースやプリントのドレス、すべてが美しく、どんなパーティーでも入場できるような服が並ぶ。銀のシフォンのドレスにはブランドの象徴である蝶がプリントされる。
[Gin and it]
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