「2005秋冬パリ・オートクチュールコレクションレポート」

Christian DIOR クリスチャン・ディオール
ジョン・ガリアーノのディオールはクリスチャン・ディオールの生誕100周年を記念して、ガリアーノは創立者へのオマージュと共に、観客をムッシュー・ディオールが育ったグランヴィルへ連れて行く。本物の黒い馬に引かれた馬車が登場し、エドワーディアンのロングドレスを着たエリン・オコナーでスタート。彼女は少年の手を握り、幼いムッシュー・ディオールと、その母親をイメージ。
続いて、ステラ・テナントが登場。前半はニュールックなどディオールへのオマージュ。リタ・ヘイワース風のピンクのドレスのリンダからハリウッドがテーマとなり、ゴールドのナオミ、エヴァ、ローレン・バコールに扮したナジャらが登場し、マレーネ・デートリッヒ、エバ・ガードナーを思わせるスタイル。デビュタントスタイルをはさんで、テーマはペルーに。ラスト、リリー・コールらの女神スタイル(王冠は後光のように星が飛び散り、蝶のような羽がつく)で締める。ガリアーノは帽子にベスト姿。「ディオールのクリエーションに、アーヴィング・ペン、セシル・ビートンらがどのような影響を与えたかが、今回のインスピレーション。ディオールのニュールックと伝統的なペルーのドレスのシルエットは驚くほど似ています」とガリアーノ。最前列にはシャーリーズ・セロン、クリスティーナ・アギレラ、ドリュー・バリモア。

Armani Prive アルマーニ・プリヴェ
2度目のアルマーニは、デイウェアのシンプルなスカートスタイルでスタート。シックでゴージャスながらシンプル。パンツルック、ブラックサテンのスモーキングスタイルもアルマーニらしい仕立てのよさを感じさせ、アニマルプリントの毛皮、ウエストはフェミニンに絞られ、フィッシュテール、ヴェルベットのガウン。「私が望んだのは自分に忠実であることでした」とアルマーニ。最前列にはパトリシア・フィールド、ティナ・ターナー、エリザベス・ハーレー、リタ・ウィルソン、エマニュアル・ベアール。

CHANEL シャネル
カール・ラガーフェルドのシャネルはシャネルスーツにツイード、黒のケープ、ガウン、コート。ほとんどのモデルはケープのボタンを空け、肩から落とす。中盤は黒をメーンに、身体の中心がレインボーカラーのドレスなど。後半は色が復活し、ピンク、パステル、銀のスパンコール、リボンが折り重なったドレス。ラストは白い花の刺しゅうのウェディングドレス。ラガーフェルドは黒のスーツに銀のグローブで登場。
最前列にはグウィネス・パルトロー、エリン・オコナー、Dita von Teese。

Givenchy ジバンシィ
リカルド・ティッシのデビューとなったジバンシィ。あえて、オードリー・ヘップバーンの雰囲気を外し、凝った刺しゅうのドレス、ゴージャスな毛皮を披露。タイトなブラック・モヘアのドレス、レイヤー・プリーツのチュール・ビスチェガウン。イメージはヘップバーンよりも、ジバンシィの新ミューズ、Mariacarla Boscono。色はモノトーン。
新デザイナーとしてのプレッシャーを感じるかと尋ねられた、ティッシは「でも、このような挑戦を拒絶することはできないでしょう」と答えた。 

Valentino Garabani ヴァレンティノ・ガラヴァーニ
ヴァレンティノは、シルクのビスチェ、ゴージャスなミンクの毛皮、端正なスーツ。フェミニンで官能的なコレクション。最前列にはグウィネス・パルトロー。

Jean Paul Gaultier ジャン・ポール・ゴルチエ
ゴルチエはウクライナにインスパイアされたコレクション。コサックコートに農夫ブラウス、カシミアのコート。ルーマニアのフォークロアドレス。クラシックなパッチワークにもシルクやヴェルヴェットを使い、ペイズリーのフロックコートは幅広のペチコート・スカートに合わせられる。最前列にはクリスティーナ・アギレラとウクライナの大統領夫人、Kateryna Yushchenko。

LACROIX ラクロア
Falicグループに買収後、初のオートクチュールとなったラクロア。髪をアップにし、ターコイズ・タフタのハーフコートを着たリリー・コールでスタート。ホワイトファー、ビーズにレースにサテン、スパンコール、ランタン・スカート、ジャージドレス。最前列にはIvana Trump、クリスティーナ・アギレラ。

Elie Saab エリー・サーブ
サテンとゴージャスなシルクドレス。ストラップレスで豪華な刺しゅうのエメラルド・グリーンのガウン、Vネックのスパンコールドレス。まさにレッド・カーペット用のドレス。

[Gin and it]

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