「2006春夏パリコレクションレポート」
Louis Vuitton ルイ・ヴィトン
シャンゼリゼ店オープンを祝い、パリコレのフィナーレを飾るルイ・ヴィトンの会場はパリ万博で作られたプチ・パレ。バッグを斜めにかけノースリーブの白いTシャツにミニスカートというスポーティなスタイルでショーはスタート。白の後、ピンクにオレンジ、ターコイズ、モンドリアンの絵画風の柄などカラフルな服が続く。カラフルなベルト付きのミリタリーコート、金の刺しゅうのワンピース、ピンクのレインコート。
最前列にはユマ・サーマン、カトリーヌ・ドヌーブ、シャロン・ストーン、ルーシー・リュー、ビヨンセ、ジェイド・ジャガー。

Yves Saint Laurent イヴ・サン ローラン
ステファノ・ピラッティによる、イブ・サンローラン・リブ・ゴーシュはスペインの画家アントニ・タピエスに着想を得たコレクション。装飾的なブラウスにタイトなスカートやプリーツスカート。
かつてのミューズ、カトリーヌ・ドヌーブの世界に戻り、最前列にはBetty CatrouxにEmmanuelle Seigneur、Kristin Scott、マリリン・マンソンと恋人、Dita von Teese。「私は、このショーでのすべてのものが欲しいです。I love ruffles」とvon Teese。「私は、サンローランのイメージを変えない上品なクラシックが好きです」と、Pilati。

Alexander McQueen アレキサンダー・マックイーン
アレキサンダー・マックイーンの招待状には「ネプチューン」の文字と写真家ゲルハルト・クロッカーの作品。これまでのドラマチックなショーではなくオーソドックスなコレクション。大音響のロックにのって最初に登場したのはテーラー風の細身の黒のスーツ。インナーにはメンズライクなシャツやシースルー、大きく胸を開けたブラウスが合わせられ、やがてグレーも加わり、アコーディオンプリーツに波打つストライブのドレスや宝石をあしらったドレス。大きなバックルのベルト。イブニングドレスはギリシャ女神がインスピレーション。流れる曲はアレサ・フランクリン、ティナ・ターナー、スージー・クワトロ。ラスト、マックイーンは「WE LOVE YOU KATE」の文字がプリントされたTシャツを着て走って登場。

Stella McCartney ステラ・マッカートニー
ステラ・マッカートニーの会場はオペラ座近くの豪華なホテル。白いジャケットにパンツルックでスタート。テーラードパンツにジャケット。ノースリーブのドレス、袖をまくったシャツドレスにショートパンツ。大きくボタンを開けたセクシーなジャンプスーツ、光沢のある水着、チェーンプリントのTシャツにドレス。イブニングドレスも胸を開け、ミニスカートなどセクシーに。フィナーレは、アメリカのポップアーティスト、ジェフ・クーンズ(Jeff Koons、最前列に着席)の作品を使ったシルクシフォンの色鮮やかなドレスを披露。

Hermes エルメス
エルメスのジャン・ポール・ゴルチエの招待状にはエルメスオレンジのレースのリボンが巻いてある。ヤシの木が影絵のように映し出され、帽子をかぶり白いシャツドレスのジェマ・ウォードでスタート。続いて同じような帽子に首とウエストにスカーフを巻き白いスリーピースのパンツルックでジャケットを肩に羽織ったリリー・コール。白のリゾートスタイルの後、プリントのスカートにドレス。オレンジのシルクカーディガンにバッグ。最後はエルメスのロゴ入りのチュールレースがあしらわれたドレス

CHANEL シャネル
シャネルのテーマは、没後50年を迎えるジェームズ・ディーンとシャネルとの出会い。会場はグランパレ。観客席にはここで行われた過去の様々な展覧会の模様の写真集と、ピスタチオグリーンとピンクの傘。ラフに羽織った千鳥のコートでスタート。続いて登場したのはデニム。ツイードのボマージャケットをジーンズと巧みに組み合わせ、フロックコートにひざ丈のパンツやデニムの上着など、ジェームズ・ディーンのイメージを取り入れた新作を披露。プリンス・オブ・ウェールズチェックのコート。途中には紳士服も登場し、最後はカメリアを大胆にあしらったドレスを着たジェマ・ウォード。「グラン・パレは壮大です」とラガーフェルド。
最前列には、Bernadette Chirac大統領夫人。
カメリアとツイードとデニムが目立ちました。

Christian DIOR クリスチャン・ディオール
ジョン・ガリアーノのクリスチャン・ディオールは1900年に建設され、改修が終わったグランパレ(1993年にボルトが天井から落ちた後、閉鎖されていた)が会場。テーマは「ヌード」。プログラムには「ディオール・ヌード・ブラック、ディオール・ヌード・レース、ディオール・ヌード・プリント、ディオール・ヌード・レイヤー」といった文字が並ぶ。シースルールックのスカートとブラウスを着たステラ・テナントでショーはスタート。続いて同じくシースルーベージュの富永愛。レザーを組み合わせたデニムパンツに、エスニックな雰囲気のシースルーのシフォンブラウス。シースルーワンピースに黒のレースを重ね、透ける素材を重ねた変形トレンチコートにアニマルプリントのコート。素肌にデニムのベストとふわりと広がるグラデーションのスカート。ラストは、シースルーの柔らかな布を巻き付けたドレス。
最前列にはシャロン・ストーン、Rachel Weisz、ルーシー・リュウ。「私たちは、グラン・パレでショーを行えることを誇りにしています」とベルナール・アルノー。「このショーはファンタジックで、ドラマチックでセクシー」とRachel Weisz。

BALENCIAGA バレンシアガ
バレンシアガのニコラ・ゲスキエールはバレンシアガの遺産を圧縮したようなショー。白いハイネックの球根型ドレスでスタート。ハイカラーにパンツスーツ、ルイ14世スタイルのカラーに白と黒のストライプパンツ、ノースリーブのヴィクトリアンシャツ。後半はバロック風や構築的なドレス。

CELINE セリーヌ
初のセリーヌを披露する32歳のクロアチア出身新デザイナー、Ivan Omazicのデビューコレクション。会場はチュイルリー公園内の特設テント。舞台の上に惑星のような画像(地球が燃えている?あるいは火星?)を映し出し、オレンジのフラワープリントレースのドレス、赤い帽子、赤いニー・ソックスでショーはスタート。赤、オレンジ、白の帽子にバンダナ。白のトレンチコート。ニットカーディガンにチェーンベルト、サファリスーツ、ボックスプリーツのAラインスカート。胸に切込みが入ったセクシーな水着。キャンバスや黄褐色のレザーバッグ、シガレットケースのようなポシェット、ウエストバッグ、大きなビーズのネックレスなどアクセサリーも注目。「インスピレーションは伝統」とOmazic。

Comme de Garcons コム・デ・ギャルソン
川久保玲のコム・デ・ギャルソンはファンファーレが鳴り響く中、イギリス国旗「ユニオンジャック」柄のパンツに王冠をかぶったモデルでスタート。王冠にユニオンジャックを巻きつけたような服が続く。タータンチェックのパンツに、花柄プリントを巻き、ビッグショルダーのトップス。フィナーレは作曲家ホルストの「惑星」に合わせてユニオンジャックの服をまとったモデルが登場。川久保は舞台裏で、日本人旅行者によるイギリス土産の風刺と見られることを否定。今回のテーマを「ロスト・エンパイア(失われた帝国)」と述べた。それよりも重要なのはパターンなしのカッティングであり、すべてのパターンはドレススタンドで覆われ、広げると長い一枚の生地になるというコンセプトであり、「特定の国ではなく、すべての権威にさよなら。でも、その中には美しいものもあったということ」と語った。
コラボレートした帽子デザイナー、Stephen Jonesは「彼女と仕事をすることはまるで夢のようです。私は彼女を尊敬します」とコメント。

Chloe クロエ
前回は出産のため、配下のデザインチームに任せていたクロエは、フィービー・フィロがカムバック。ショーはリネンのAラインシャツドレスでスタート。前半は黒をはさみながら白を中心にオーガンジーやレースなど透ける生地で花や円形の刺しゅうのドレスが続く。メンズライクなシャツにタイ、光沢のあるスカートやドレス。後半はAラインのイブニングやミニでガーリーに。Aラインについて聞かれたフィービーは「なにか新しいボリュームを行いたかった」とコメント。今回のインスピレーションは「60年の老婦人の洗練さ」。注目のアクセサリーは、銀のチェーンのヘビ革財布のMarge、レザーバッグのイーディス、ジッバートートのGladysが登場。フィービー自身はデニムにストライプのベルトLilianを着用。

Vivienne Westwood ヴィヴィアン・ウエストウッド
ヴィヴィアン・ウエストウッドの招待状には「ACTIVE RESISTANCE TO PROPAGANDA(プロパガンダへの抵抗分子)」とともに、「レンブラントとチェ・ゲバラに感謝」の文字。「AR」の文字が浮かぶ舞台に登場したのは、色鮮やかなシャツやドレス。Tシャツの胸元には「I AM NOT A TERRORIST」という文字がハートのプリントと重なったり、ARのロゴと重なるようにキューバ革命の指導者チェ・ゲバラの顔。絵画をプリントしたようなカラフルなスパッツにバラの花を描いたドレス。ラスト、ウエストウッド本人が「I AM NOT A TERRORIST」のTシャツを着て登場。

Jean Paul Gaultier ジャン・ポール・ゴルチエ
ゴルチエのランウェイには干し草が敷き詰められ、わらのコルセットドレスを着たMaria Carlaでスタート。続いて、ジプシースタイルのリリー・コール、ラクエル・ジマーマン、キャロライン・ウィンバーグのトリオが登場。シースルーのジェマ・ウォード、マニッシュなピンストライプスーツのJade Parfitt、フォークロアやウクライナなどの民族衣装をはさんで後半は再びジプシースタイルに。

ISSEY MIYAKE イッセイ・ミヤケ
滝沢直己のイッセイミヤケのテーマは「Singing Bamboo」。トウモロコシの毛などさまざまな自然素材から作られた生地が、トップスやジャケット、フリル付きのスカートなどに使われる。手描きの竹のモチーフがデザインされたスーツなどが登場。

Victor&Rolf ヴィクター&ロルフ
ヴィクター&ロルフのショーのテーマは「逆さま」。ランウエーは天井にも設けられており、飾られた花もデザイナー名も上下が全く逆。ミラノにオープンした旗艦店と同様、上下が逆になった舞台。ショーの順序も通常とは逆で、まずデザイナーの二人が登場(今回はそっくりではなく、メガネまで白と黒に分かれています)。続いて、本来はフィナーレを飾るシースルーのウェディングドレス(でも、裾が胸の上から首の間ぐらいにある)。フィルムを巻き戻したようにイブニングから昼の服に逆行していく。Vゾーンが左肩から右腰に斜めになっているタキシードジャケット。ティアードが下から上に重なるドレスにリボンがひざに巻かれ下から上に流れるドレス。ダイアナ・ロスの「アップサイド・ダウン」が、回転数を遅くしたり、スクラッチを入れたりして、不思議なテンポで流れる。裾が胸に、胸元が足にきているビスティエドレスやジャケット。しかし、違和感はなくどれもシック。
単に上下が逆さまになっているだけでなく、ちゃんと下から上へ流れるようなドレープに仕立ててあります。

KENZO ケンゾー
アントニオ・マラスのケンゾーの舞台には波止場の桟橋。背景にはボール紙の波。会場の席には、マルグリット・デュラスの「ラ・マン(愛人)」の一節。シャンソンが流れ、ボーダーなど水兵風のマリンルックが続く。胸に星のプリントのボーダー水着のジェシカ・スタム。水玉、ギンガムチェック、東洋風の花柄などを組み合わせ、カラフルなプリントのドレス。子供を抱えた着物スリーブの富永愛。プリントのマーメードラインのスカート。後半はレースのドレス。ラストはタキシードのSimonetta。最後は汽笛が鳴り、モデル全員とマラスが船にのって登場。

Junya Watanabe ジュンヤ・ワタナベ
渡辺淳弥のインスピレーションは日本のロックグループ「マッドカプセルマーケット」。招待状には、田中達之のイラストが描いてあり、頭に長いトゲのついた帽子をかぶったトレンチコートのモデルでスタート。トレンチのえりをたて、細身のパンツにワークブーツ。Tシャツをつなぎ合わせたドレスにノースリーブのロングカットソー。

LANVIN ランバン
ランバンのアルベール・エルバスは黒のシャツドレスを着たジェマ・ウォードでスタート。黒や白の帯ベルトのドレス、着物スリーブ。白のシャツに黒のタイトスカートにタイ。小花プリントのドレス。スーツにも太い帯ベルト。アヤメや梅など着物の柄を描いたワンピース。「モダニティは、常にラッシュの中にあります」とエルバス。

Givenchy ジバンシィ
リカルド・ティッシによる初のジバンシィ、プレタポルテコレクションは、舞台の中央に大きな白い風船と白いイス。この球体の周りを、アイラインを黒く強調した60年代風のメイクと髪型のモデル達が風船の周りを回ったり、いすに腰かけたりする演出。近未来的なテーストにクラシカルな要素を融合したコレクション。ショーはティッシのミューズであるMaria Carlaの白い花のついたシースルーブラウスと白いスカートでスタート。白のシリーズの後、黒いブラウスに白のフィッシュテールスカート。大きなベルト。ピンクやレース、花柄プリント、銀の光る素材がアクセント。

LOEWE ロエベ
ロエベは黒の花柄レースを重ねたドレスに白のジャケットで開始。胸元をフリルやボウタイで飾った細い肩ひものドレスに、スエードで形作ったティアードドレス。金でコーティングしたレザーパンツ。

Cacharel キャシャレル
キャシャレルのイメージはポリネシア。トロピカルな花柄に花の首飾り。足元は足首にストラップを巻くサンダル。

Rochas ロシャス
オリヴィエ・ティスケンスのロシャスは、黒いパンツスーツで手に小さなバイオリンケースを持ったリリー・ドナルドソンでショーが始まる。足首まで届くロングのマキシスカート。スカートは長く広がり、逆にパンツは細身。ラストはクロード・モネのスイレンの絵を思わせるドレス。
「私は本能でデザインしています、私はシェイプが好きです、私はウェストとヒップの間で仕事をしています」とティスケンス。ラストのロングドレスについて質問されたティスケンスは「問題は通りがきれいかどうかです(裾を引きずるので)。それは難しい問題です」と笑いながら答えた。

Nina Ricci ニナ・リッチ
スウェーデン人デザイナー、ラーズ・ニルソン(Lars Nilsson)によるニナ・リッチは、エッフェル塔の近くにある劇場、Theater National de Chaillotでショーを開催。コバルトブルーのベルトと肩ひもがつけられた白のドレスでスタート。ブルーのシャツに白のスカート、ストライプのワンピースには腰にリボン。ホワイトオーガンジーのシャツドレス。シルクのトレンチコートの下にはペチコート・ドレス。前シーズンのランジェリーから変化し、クリーンでシンプル。「それは非常にフェミニンなコレクションです」とニルソン。ニルソンはインターナショナルな女性にドレスを着させたかったとして、「彼女はファッションが大好きです。彼女は旅行者(トラベラー)で、彼女は、多分特別なものが欲しいと考えているはずです」と付け加えた。最前列にはDita von Teese。

Sophia Kokosalaki ソフィア・ココサラッキ
ギリシャ人のソフィア・ココサラッキは、白を基調に、プリーツやドレープを多用した軽やかなコレクション。

John Galiano ジョン・ガリアーノ
ジョン・ガリアーノの会場はパリ市郊外の映画の撮影スタジオ。登場するのはほとんどがモデルではなく普通の人(リリー・コールやジェマ・ウォード、富永愛も登場していますが)。テーマは「誰もが美しい」。太った老人の男性と若いブロンド女性、あるいはその逆、双子など年の差や身長も違う様々な個性的なカップルたちが登場。一方でミリタリー風のレザーコートや刺しゅうのドレスなどシルエットは繊細。最後は「みんなが自由」とうたうコーラスにあわせてフィナーレ。ガリアーノ本人はシド・ビシャスのTシャツを着て登場。

Christian Lacroix クリスチャン・ラクロア
クリスチャン・ラクロワは、モダンでカラフルなショー。色鮮やかな赤いタフタのトレンチで始まり、フラワープリントに、ネイビーブレザー、赤いリボンを巻いたドレス、バラ・プリントのシフォン・ドレスにストロー・バッグ。ヴィヴィッドなイエローを差し色に使い、水着もカラフル。「私は、多くの人が新たなオーナーの下、根本的な変更を期待しているのを恐れていました。しかし、このショーはこれまでと同じ精神で作られています」とラクロア。

Emanuel Ungaro エマニュエル・ウンガロ
2度目のコレクションとなったVincent Darreはタイトスカートとボレロ・ジャケット、ラッフル・スカートとベストなどを披露。「私はフェミニンとロマンスをミックスしたかった。それは、少女が女性になることを夢見ることに似ています。それは、夢と現実のミックスです」とDarre。

HUSSEIN CHALAYAN フセイン・チャラヤン
ショーのタイトルは「Heliotropics」。ギターのライブ演奏と共に、白のミニドレスでスタート。複雑なカットにストレッチ、プリント、チューブドレス。

Sonia Rykiel ソニア・リキエル
ソニア・リキエルはパリのイメージを採り入れたコレクション。冒頭に登場したのは、アーティスト、リチャード・リンドナーの絵に着想を得たマルチカラーのコートやドレス。エッフェル塔のブローチに犬の形をしたバッグ。フィナーレは「elle aime(彼女が好きなのは)」と書いたセーターに続き、「人生」「チョコレート」「バラ」「美」「音楽」「男」など様々な言葉が並ぶ。プログラムノートには「私の最も好きなラブ・ストーリーはあなたのです」という文字。

AF VANDEVORST A.F.ヴァンデヴォルスト
ベルギーのFilip ArickxとAn Vandevorstのショーのテーマは、アンデルセンの「みにくいアヒルの子」。黒から白に変わるショーは、シルエットも小さなボリュームから大きなボリュームへと変化する。「ダブルビジョン、陰と陽は私たちが好きなものであり、私たちのコレクションには常にあります。それは私たちが2人であること男と女であることに関係していると思います」とVandevorst。

Valentino  ヴァレンティノ
ヴァレンティノは白のジャケットにペンシルスカートでスタート。ラッフルシャツにシフォンのドレス。イエローフローラルのボレロに、フローラルのマキシスカート。「偽のクチュール(フェイク・クチュール)ではなく、ハイエンドスタイルに戻したかった」とヴァレンティノ。

Yohji Yamamoto ヨウジ・ヤマモト
山本耀司はピアノ曲とロックを交互に流しながら、シルクや革のチューブを巻きつけたドレスなど、遊び心あふれる服を発表。ショパンのピアノ曲に乗って冒頭に登場したのは、ネクタイのように大きなリボンをつけたシャツにタキシード、デニムのパンツ。黒の変形タキシードが続く。曲がロックに変わると、ストリート感覚あふれる迷彩柄の服が登場。その後、色は再び黒に戻り、見事なカッティングのスーツなどが現れ、ラストはシルクやレザーのチューブが体に巻き付くドレス。「カッティング(仕立て)で服をどれだけ遊べるか。僕なりのカッティングのエクササイズをしてみようということ。カモフラージュはどこでも若い人たちのものです。ですから私はそれをクチュールスタイルにしてみました」と山本耀司。

Bernhard Willhelm ベルンハルト・ウィルヘルム
ベルンハルト・ウィルヘルムは「スーパーマン」に着想を得たコレクション。羽根のように背中の部分を折りたたみ、ゆったりとしたシルエットのワンピースに、ふくらんだバルーンスカート。

Elie Saab エリー・サーブ
エリー・サーブは、1950年代のハリウッド・アイコンをイメージしたコレクション。ソフトフローラルなトップスにラッフルスカート。シルクのストレートパンツにフローラルドレスにエンパイアライン。リタ・ヘイワースやリリン・モンローのようなドレス。

Tsumori Chisato ツモリチサト
津森千里のテーマは「森から生まれた人魚」。カラフルなプリントのワンピースや水着。胸に7色のホタテをプリントしたドレス。ヨットの手綱や錨のプリント。バルーンスカートに、セーラーカラーのワンピース。ホタテ貝のモチーフはポケットやワンピースのすそにも登場。まさにおとぎ話の世界。

アンダーカバー
高橋盾の「アンダーカバー」は会場にはろうそくの明かりがともされ、Tシャツを着たように裸の上半身を白く塗り、Tシャツで作った帽子やスカートを身に着けたモデルでスタート。ドイツのプログレッシブロック「ポポロ・ヴー」の曲が流れ、綿のTシャツを組み合わせて構築した服を披露。Tシャツがベストになり、ジャケットに、ドレスになる。

Mina Perhonen ミナ・ペルホネン
皆川明は安藤洋子らドイツを拠点に活動する「フォーサイス・カンパニー」のダンサー4人がヨーデルに合わせて踊りながら服を披露。ギャザーをよせたワンピースやふわりと広がるプリントスカート。鮮やかなターコイズブルーに白い馬を描いたプリント。素材はすべてオリジナル。

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