ファッション用語解説 |
●ハイウエスト
標準のウエストよりも高い位置で切り替えられたライン。対義語「ロー・ウエスト」
●ハイカラー
大和和紀の漫画で、じゃなくてツーピースカラー(二枚衿、普通のYシャツの衿みたいなのね)で、襟腰(首に沿っているほう)が通常より高いもの。低い場合はローカラー。スタンドカラーを指す場合もある。ちなみに、ハイカラさんは明治時代に西洋文化を好む人がこの衿(カラー)の服を着ていたことに由来するもので、冒頭のギャグ(ギャグなのか?)もあながち間違いではない。
●ハイショルダー
高めに張った肩線の総称。ロープドショルダーなどヨーロッパ調のスーツに見られる構築的なラインが代表。
●ハイネック
身ごろの生地が首に沿って立ち上がった形のもの。タートルネックなどがその代表。
●ハイヒール
高いヒールの靴。一般に5-7センチ以上の婦人靴を指す。対義語「ローヒール」。
●バイヤー
プレスと並びファッションを学ぶ学生のなりたい職業のトップ。利益確保を目的に仕入れを行う人。アメリカではマーチャンダイザー=バイヤーのところも多い。そりゃあね、モノを売る営業よりも買うバイヤーのほうが楽だし、楽しそうだよね、買うのも会社の金だし。でも、そのぶん、結果責任もついてくるわけだし、入社してすぐにバイヤーになれるほど甘くはないんですよね。ただし、飛びっきり格好いいか、可愛ければ入社後すぐにプレスになれる可能性はあり。
●パイル
地糸とは別にパイル用のたて糸、よこ糸を使って織物の表面にパイル(毛房)を織り込んだもの。ビロードやタオル、別珍、コーデュロイなど。編物の場合は地糸とパイル糸でシンカーループを長くしたりして、編み地にパイルを出したもの。ボア、もしくはニットベロア。靴下などにも使われる。
●パウチポケット
パウチは小袋の意味でポシェットと同じ。これに似たふくらみのあるポケットのこと。
●バウハウス
1919年、ドイツのワイマールに設立された造形学校。建築家W・グロピウスを校長に、芸術と工芸デザインの融合を目指し、近代デザインに多大な影響を与えた。
●パーカ
フードつき上衣。もとはエスキモーが作るトナカイなどの毛皮の防寒着。
●バゲージ
トランク。大きな箱型かばん。トランクは本来「木の幹」の意味で、こうした木から作られたことによる。バゲージやラゲージは小荷物の意味で、ハンドバッグと区別するために用いられた。
●パコ・ラバンヌ
1894年スペイン生まれ。5歳でフランスに移住。母がバレンシアガのプルミエ−ル(お針子のチーフ)だったことから、バレンシアガ、ディオール、ジバンシーなどでオートクチュールを学び、64年初のコレクションを発表。プラスチックを使った作品は話題を呼び、66年パリにメゾンを設立。紙やメタル、セロテープで留めたドレスなど、未来派デザイナーとして知られる。
●バーズアイ
鳥の目のように小さくて、白く丸い斑点の中に黒めにあたる小さな点がある模様。紳士用スーツやネクタイなどに使われる。
●パステルカラー
パステルで描いたような柔らかで淡い色。高明度の色調な色。
●パターン
型、原型、見本。衣服製作のための型紙。型紙を作る人であるパタンナーは和製英語。正式にはパターンメーカー。
●バックスキン
バックは鹿の意味で(Backではない)大鹿の銀面を磨りとったもの。現在では革の銀面を磨りとって起毛させた革の総称。革の裏側を磨りとったものはスエード。牛革の銀面を起毛させたものはヌバック、裏面を起毛させ毛足の長いのはベロア。
●バッファローシャツ
バッファローチェックと呼ばれる赤と黒の大柄なブロック・チェックを用いて、アメリカ西部のカウボーイが、日常着にしている大きな格子柄のウールシャツ(アウターとして使われる)。
●バミューダ(Bermuda)
大西洋の英領バミューダ諸島で軍人によって考案された、ひざ丈の細身の半ズボン。縞や格子柄、プリントなどが多く、日本では夏のアイビールック、リゾートルックとして着られる。本来はドレッシーなものであり、ブレザーにタイ、革靴で着用することができる。別名ウォーキング・ショーツ、バミューダ・ウォーク・ショーツ。バーミューダと表記する場合もある。
●ピグメント加工
脱色効果のある薬品で洗いをかけたもの。衣類をユーズド風に仕上げる。
●ピーコート
Pは、もともとは生地の名前(PEA)。現在では、ネイビーブルーのメルトン地がよく使われている。
イギリス海軍の艦上用コートから一般化したため、他にブリッジ・コートやウォッチ・ジャケットとも呼ばれている。
●ビスチェ(bustier)
本来は肩紐のない、丈の長い(ウエストまである)ブラジャーを指すフランス語。元はイブニングドレスなどの下着だったが、そこから、肩紐のないキャミソール型のトップをいうようになった。バストラインの上で水平にカットされ、下着としてよりも、ジャケットなどと組み合わせてアウターウェアとして使われる。ビステェとスカートを組み合わせたものを「ビスチェ・ドレス」という。
●ビスポーク
英語のbespoke(bespeakの過去形)に由来し、誂(あつら)えの、注文という意味。作り手と着る側が話し合って作られる。これらの作り手のことをビスポークテーラーと呼ぶ。レディ・メイドに対して使われ、「注文服」または「注文服店」のこと。カスタムテーラー(テーラリング)と同義。ただ、近年、ファッションのクラシック傾向やエレガンス傾向が強まり、ロンドンのサビル・ロー街のテーラーから新時代のデザイナーとして「ニュービスポーク」が注目され始めている。オズワルド・ボーテングやリチャード・ジェームス、ポール・スミスなどで、この場合の「ビスポーク」は既製服でも、まるで注文服のようなしっかりした縫製や仕立て、スタイルを持った服という意味。
●ヒップハング
正式にはヒップ・ハンガー(hip hanger)といい、ヒップにひっかけてはく感じから呼ばれる股上の浅いパンツの総称。腰骨にひっかけてはくことに注目するとヒップ・ボーンパンツ、股上が浅いことに注目するとローライズ・パンツ(low-rise pants)、ローライザー(low riser)とも呼ばれる。60年代終わりから70年代初めに多く見られ、このときはローライザーと呼ばれた。ちなみに、逆に股上の深いパンツはハイライザーという。
●フェミニン
フェミニン(Feminine、女性の、女性らしさ)。女性らしさを強調したものの総称。やさしさ、柔らかさを感じさせるもの。具体的には、ソフトで、流動的なラインやエレガントなもの。あるいはフリルなどを使ったロマンティック、優雅で装飾的なものなど。
●フォークロア
民族、民間伝承の意味で民族衣装にイメージを求めたファッション。
●布帛(ふはく)
布帛は狭義では木綿と絹織物。広義では織物、ニット、不織布など生地一般。なぜ、こんないい加減な形になったかというと布帛という言葉は古い言葉で律令時代にまでさかのぼり、律令時代には絹織物と麻など他の織物は区別され、前者は帛、後者は布と呼ばれていた。これを総称して布帛という言葉が使われ、後に綿織物が普及すると布は木綿織物も指すようになり、明治になって編物(ニット)が普及するとこれも布と呼ばれた。そして、ウールも化合繊も不織布も普及すると、これらを総称する言葉として布帛が使われるようになった。ただし、布帛という言葉は古語に近く、繊維業界(とくに川上産業)を除き、今はあまり使われていない。
●プレス(press)
普通は、記者のことを指すが、ファッション業界においては「プレス・アタッシェ(press
attache)」あるいは「アタッシェ・ド・プレス(attache du press、記者の代理人の意味)」の略で、アパレル・メーカーにおける「広報や販促の窓口担当者」をいう。デザイナーに代わって、自社ブランドのイメージを記者に伝えたり、スタイリストやファッション誌、テレビ局などへの商品の貸し出しを行う。中小のブランドの場合はこの機能を自社で持たずにプレスを専門に行っている会社に代行してもらうケースもある。
●ベルベット
別名ビロード。柔らかく、短めの毛羽で覆われ、光沢のある滑らかな織物。本来は絹織物で、絹のたて糸をパイル毛にしたもの。作り方としては、針金を挿入して他組織とパイルとを交互に使う方法と、
二重織りにして真中から切り離す方法の2通りある。ちなみに別珍は、別名ベルベッチン。綿ビロードともいい、よこパイル織物でパイル糸をカットして表面に毛羽を立たせた綿織物。
●紡毛
粗雑で短い羊毛繊維を主体に糸にしたもの。太さが均一ではなく、撚りは甘い。梳毛に比べ、太番手で外観は粗雑に見えるが柔らかく、起毛しやすい。保温性にも富む。紡毛糸の織物を紡毛織物という。
●ホルターネック(halter neck)
前身ごろから続いた布やストラップが首からつるしたような感じのネックライン。後ろ身ごろが大きく開く場合が多く、イブニングドレスやリゾートドレスなどに多く用いられ、最近では水着のデザインで多く使われる。ホルターとは、牛馬の端綱の意味。首のところで紐のように結んだ、前かけのようなデザイン。
●ボンバージャケット
文字通り、爆撃機から名づけられた、基本的な革ジャンパーの一つ。別名、ボマー・ジャケット(bomber jacket)。第2次大戦中、アメリカ軍の爆撃機乗員に着用された革ジャンパーをさす。冬季や寒冷地対策としてボア使いなどの防寒の工夫がほどこされ、なかでもG-1、A-2とよばれるものがすべてのジャンパーの基本形とされている。他にシープスキン製のB-3も代表的。
加えて欲しい用語がございましたらメールでご連絡ください。
(最終更新:2005年2月16日)
00 | ||
00 | Fashion Street ホームページ | 00 |
00 |
Copyright (c) 2005 ginandit All rights reserved.