Baccarat バカラ France

歴史・解説

1764年、戦争で衰えた経済力を復興させようと、フランス・ロレーヌ地方の司教、モンモランシー・ラバルが、国王のルイ15世に「国内にガラス工場の設立を認めてほしい」という請願状を送った。国王は、これを承認。ロレーヌ地方の南部にあるバカラ村に工場が建てられた。村には深い森と清流があり、窯に必要な薪を供給できる豊富な森林、工場のエネルギー源となる河川の水力といった、ガラス製造に必要な条件に恵まれていた。ガラス工場は1789年のフランス革命の影響で一時、経営困難な状態に陥るが、1816年に、若き実業家、エメ=ガブリエル・ダルティーグが買収。クリスタル工場へと変身させ、高級クリスタルの製造がスタートした。

1823年、フランス国王、ルイ18世がグラスセットを注文をしたのをはじめ、バカラ製品は国王、皇帝(ナポレオン三世)、大統領らに愛用された。代表的なアルクールは、1825年アルクール侯爵のために作られ、深いフラットカットが特徴。1867年と、1878年のパリ万国博覧会ではグランプリを受賞した。

20世紀に入り、バカラの創造の幅を広げたのが若手デザイナー、ジョルジュ・シュヴァリエ。アール・デコの美しく洗練されたラインを取り入れ、今に続く、動物彫刻の作品を制作。クリスタルアートの新しい分野を確立した。

以後、「最良の素材、最高の技術、そしてそれを受け継ぐこと」をモットーに「王者のクリスタル」と呼ばれる。バカラのクリスタルが一つの形となるまでには50‐60の過程を経て、その中にはフランスで最優秀の職人のみに与えられるM.O.F.の称号を持つものも含まれる。

MOFは1923年に設けられた制度で、日本での人間国宝にあたる。皮革製品、刺しゅうの職人からレストランサービスまで、その種類は200におよび、現在まで、延べ6900人の受章者のうち、バカラの職人は40人以上にのぼる。

1995年には、アクセサリー「ビジュゥ」シリーズをスタート。経済力のある年配の男性が主な顧客とされたバカラに、若い女性ファンを根付かせた。発売当初はクリア、ルージュ、サファイアといった宝石のような色に人気が集中したが、最近は毎年の新色発表で色の幅が広がり、パステル系など洗練された色が売れ筋。アクセサリーには「Baccarat」のロゴが刻まれ、今では指輪、ペンダント、ピアス、ブローチなど約200アイテムがそろう。

また、バカラ社の記録には「1903、4(明治36、7)年、ワイングラス、水差し。1909(明治42)年 36脚のワイングラス、6ピースの水差し。1910(明治43)年 テーブルサービス一式」と、日本の皇室からの注文内容が記されてある。すべてに菊の紋章がエッチングされた。

1999年からはクリスマス・チャリティを開催。限定のクリスマス・オーナメントが発売され、1ピースに付き、1000円が「フォスタープラン」に寄付される。2002年はクリスマス・ツリー、スケーティング・サンタ、アンジェロ・マンドリン、スレディング・ベアの4種類。また、毎年恒例の干支をかたどったクリスタルも人気がある。

ショップリスト
旗艦店

バカラ ショップ 丸の内  千代田区丸の内3-1-1  03-5223-8868 10:00‐19:00(月‐金)、10:00‐18:00(土・日・祝日)

直営店
六本木ヒルズ店 東京都港区六本木6-12-1 Tel 03-5414-2905 Bbar(世界初のバカラ直営Bar) Tel 03-5414-2907
大阪 リーガロイヤルホテル大阪1F 大阪市北区中之島5-3-68 Tel 06-6445-2100
広島 リーガロイヤルホテル広島1F 広島市中区基町6-78 Tel 082-211-3021

バカラ (フランス語、日本語、英語から選択)

クリスタルができるまでや博物館、ギフト、ジュエリー、クイズのコーナーまであります。

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