CELINE セリーヌ France |
解説・歴史
セリーヌは、バッグが有名だが、もとは子供靴専門店。1945年、女性実業家セリーヌ・ヴィピアナ(Celine Vipiana)が夫、Richardとともに開いた子供靴専門店がその発祥。この子供靴は、パリの革職人の技術を生かしたもので、上流階級を中心に支持が広がり、顧客の成長とともにアイテムも増加。 1959年、婦人靴、65年、香水とスカーフ。66年バッグに進出し、ついに67年プレタポルテを開始した。バッグ開始とともに、現在のセリーヌのモチーフである馬車の柄とバックルのバッグ「サルキー」や馬具の金具をモチーフにしたモカシンで人気を集め、一躍一流ブランドとなった。オートクチュールメゾンではなかったものの、その上品さはパリ高級層の支持を集めた。
そして1987年、ベルナール・アルノー率いるフィナンシエール・アガッシュ(当時、まだLVMHではなく傘下のブランドもディオールしかなかった)がセリーヌを買収。アルノーがディオールから連れてきた(ディオールの極東担当部長)ナン・ルジェ新社長のもと(当時、まだ30代の女性)、組織改革を行った。ディオールはまだ、このとき皮革製品が弱く、革製品に強くオートクチュールを展開していないセリーヌなら、ディオールとバッティングしないと考えたと思われる。
1996年、セリーヌはアガッシュからLVMHに移り、97年、マイケル・コース(Michael Kors)をプレタポルテのデザイナーとして招き、コースは99年2月クリエイティブディレクターに就任した。
マイケル・コースは1959年、アメリカ・ニューヨーク州ロングアイランド生まれ。81年からニューヨークで活動し、セリーヌの堅実さにスポーティ感覚を取り入れた。その結果、セリーヌの売上は240億円と倍増。LVMHが念願としていた、アメリカのキャリア層への進出もディオール以上の成果を上げた。
マイケル・コースはニュー・ヨークコレクションで自身の名前を付けたブランドを展開しており、こちらは日本国内ではオンワード樫山によって展開されている。
2003年、A&G(アスブレー&ガラード・グループ)が、LVMHが保有するコース社株式の3分の1と、オンワード樫山USAが保有する10%、マイケル・コースのパートナー、ジョン・オーチャリー(同社CEO)の保有分を手に入れたこともあり、セリーヌ社は1年の期限付きで、マイケル・コースとの契約を延長。セリーヌのジャンマルク・ルビエ社長は、「この契約延長はあくまで暫定的なもの」としており、2004年には確実にデザイナーが交代する思われている。A&Gは映画「タイタニック」のネックレスも製作した英国王室御用達のジュエラー。
2003年4月からバッグやキャスケットなどデニム素材の新シリーズ「パリ・マカダム」を発売。マカダムは19世紀の砕石舗道のことで、歴史的建造物やカフェなどパリの街並みをイメージして名づけられた。2003年9月20日、LVMHのブランド総合ビル「ONE表参道」ビルに、旗艦店がオープン。
2004年4月、LVMHは、2005春夏からの次期アーティスティック・ディレクターにロベルト・メニケッティ(Roberto Menichetti)を起用すると発表。
ロベルト・メニケッティはNY州バッファロー生まれの37歳。90年代の初めにパリで、クロード・モンタナのデザイン助手を務めた。その後、ジル・サンダーで、メンズラインのスタート時に重要な役割を果たし、1997年にバーバリーのクリエイティブディレクターに就任。プローサムラインをデザインしたが、4年後の2001年、ローズマリー・ブラヴォーとの意見の相違により辞任。1シーズンだけ、セルッティのクリエイティブ・ディレクターを務めた後、2004年2月NYコレクションで自らのブランドを発表した。セリーヌと契約しても、このコレクションは継続される見込み。
2005年4月23日、直営路面店を、銀座並木通りにオープン。ミニブギーバッグをオープン記念の限定品としてオーストリッチとクロコで発売。
2005年5月セリーヌが相互の合意として、わずか2シーズンでメニケッティが会社を去ったと発表した。
2005年7月、新アーティスティック・ディレクターにIvana Omazicを起用。Omazicはクロアチア生まれの32歳。European Institute of Design in Milanで学び、ロメオ・ジリを経てプラダ・グループに。プラダ・スポーツ、ジル・サンダーを担当後、ミュウミュウのレディス・コーディネーターに就任。2005年4月にセリーヌに移った。セリーヌは女性デザイナーを中心にメニケッティの後任を探していたと噂され、イサベル・トレド、ヴェロニク・ブランキーノ、アレッサンドラ・ファキネッティが候補に挙げられていた。
2008年9月、セリーヌは新クリエイティブディレクターに元クロエのPhoebe Philoを起用すると発表。フィロによる最初のコレクションは2009年3月の2009年秋冬コレクションとなる予定。「セリーヌは彼女のスタイル、彼女のパーソナリティ、彼女自身の発展に関して最適です」とLVMHファッション部門のCEO、Pierre-Yves Roussel。「現在の状況で顧客は興味を感じ、買い物に興奮できる何かを探しています。私は、女性が望み評価するモダンで刺激的なデザインの適切な衣服、靴、バッグ、アクセサリーを作成したいと考えています。私は、スタジオへ入るのが待ちきれません」とフィロ。セリーヌはフィロのためにロンドンにスタジオを設立する。
2009年6月、フィービー・フィロによるジッパーやクリスタルを強調した初のクルーズ・コレクションを発表。「最初のコレクションで私は、トレンドを取り入れるのではなく、ワードローブを作成したかったのです」とフィロ。
2010年英国ファッション・アワードの大賞ともいうべきデザイナー・オブ・ザ・イアーにセリーヌのフィービー・フィロが選ばれた。
なお、セリーヌのメンズはかつては丸紅が展開していたライセンス品などもあったが、マイケル・コースが就任以後、メンズラインは展開していない。
デザイナー
Phoebe Philo(フィービー・フィロー)は1973年にパリで生まれ、ロンドン郊外で成長。1993年公立高校を経て、セントマーティン入学。2001年4月、クロエのクリエイティブディレクターに就任。2001秋冬コレクションから、カジュアル・ライン「See by Chloe」(シー・バイ・クロエ)を開始し、アクセサリーやスイムウエアといった新しいカテゴリーもスタート。2004年秋にシルベラード、2005年にパディントンバッグを発表し、大ヒット。2006年1月、フィービー・フィロが家族とより多くの時間を過ごしたいという「個人的な理由」でクロエを辞任していた。
公式サイト
セリーヌ(日本語、英語、仏語から選択)
プレタポルテコレクションやレザーグッズ、アクセサリー、サングラスの紹介など。
ショップ・リスト
旗艦店
銀座店 東京都中央区銀座5-4-8 TEL 03-5537-1500 営業時間11:00-20:00 不定休
ウェアだけでなく、バッグ、シューズ、ジュエリーまで全商品をラインアップ。
セリーヌONE表参道ブティック 東京都港区北青山3-5-29 TEL 03-5771-4801 営業時間11:00-20:00 無休
パリの本店のコンセプトと同じコンセプトで造られ、1階のブティックスペースと地下1階のイベントスペースの2フロア構成。バッグ、シューズ、革小物に、ミンクの毛を短く刈り込んだショートブルゾンやカラーファーのコート、プレタポルテなど品ぞろえは国内随一。エントランス側にはバッグとシューズ、レザーグッズ、アクセサリーを配置し、ブティック奥にはプレタポルテを展開。地下のオープンスペースでは展示会やファッションショーなども行う。オープン記念は、ゼブラとダルメシアン柄の「ブギーバッグ」(各25万円)を各限定50個を発売。
インショップ
札幌丸井今井6階 北海道札幌市中央区南一条西2-11 tel:011-205-2485
釧路丸井今井 北海道釧路市北大通1 tel: 0154-32-1283
福島郡山・うすい百貨店 福島県郡山市中町13-1 tel: 024-927-1520
千葉そごう4階 千葉県千葉市中央区新町100 tel:043-245-3154
柏そごう2階 千葉県柏市柏1-1-21 tel:0471-66-6406
帝国ホテルインペリアルプラザ2階 東京都千代田区内幸町1-1-1 tel: 03-3501-1277
伊勢丹新宿4階 東京都新宿区新宿3-14-1 tel: 03-3352-4210
日本橋高島屋2階 東京都中央区日本橋2-4-1 tel: 03-3281-7039
新宿高島屋3階 東京都渋谷区千駄ヶ谷5-24-2 tel: 03-5361-1494
玉川高島屋 東京都世田谷区玉川3-17-1 tel: 03-3707-7682
日本橋三越3階 東京都中央区日本橋室町1-4-1 tel: 03-3243-0127
銀座三越5階 東京都中央区銀座4-6-16 tel: 03-5250-4465
銀座松屋4階 東京都中央区銀座3-6-1 tel: 03-3538-3236
銀座松屋1階 東京都中央区銀座3-6-1 tel: 03-3535-6470
池袋西武6階 東京都豊島区南池袋1-28-1 tel: 03-5992-6863
池袋東武2階 東京都豊島区西池袋1-1-25 tel: 03-3971-9138
横浜そごう2階 神奈川県横浜市西区高島2-18-1 tel: 045-465-2726
横浜高島屋2階 神奈川県横浜市西区南幸1-6-31 tel: 045-320-5672
静岡伊勢丹7階 静岡県静岡市呉服町1-7 tel: 054-273-3478
岐阜高島屋 岐阜県岐阜市日出町2-25 tel:058-266-9233
京都高島屋2階 京都府京都市下京区4条通り河原町西入間町52 tel:075-254-0328
名古屋松坂屋2階 愛知県名古屋市中区3-16-1 tel: 052-251-3391
名古屋高島屋3階 愛知県名古屋市中村区名益1-1-4 tel: 052-583-6275
大阪・ヒルトンプラザ2階 大阪府大阪市北区梅田1-8-16 tel: 06-6347-7377
大阪ロイヤルホテル 大阪府大阪市北区中之島5-3-68 tel: 06-6445-2021
大阪・心斎橋大丸2階 大阪府大阪市中央区心斎橋筋1-7-1 tel: 06-6258-8486
大阪高島屋2階 大阪府大阪市中央区難波5-1-5 tel: 06-6631-0474
阪急梅田4階 大阪府大阪市北区角田町8-7 tel: 06-6367-2455
神戸そごう5階 兵庫県神戸市中央区尾上通り8-1-8 tel: 078-251-8292
神戸大丸2階 兵庫県神戸市中央区明石町40 tel: 078-331-1801
広島そごう2階 広島県広島市中区元町6-27 tel:082-225-1231
岡山高島屋2階 岡山県岡山市本町6-40 tel: 086-227-5599
鳥取・米子高島屋 鳥取県米子市角盤町1丁目30番地 tel:0859-22-7155
愛媛・いよてつ高島屋2階 愛媛県松山市愛媛県松山市湊町5丁目1番地1 tel: 089-948-2648
博多大丸東館4階 福岡県福岡市中央区天神1-4-1 tel:092-762-7375
大分・トキハメガブティック 大分県大分市府内町2-1-4 tel:097-534-0400