KENZO ケンゾー 高田賢三 Japan. |
歴史・解説
高田賢三は1939年、兵庫県姫路市生まれ。1958年文化服装学院師範科入学。1959年文化服装学院デザイン科へ進学。在学中の1960年に第8回「装苑賞」受賞。1961年文化服装学院デザイン科卒業。卒業後、三愛に入社するが、1965年に渡仏し、雑誌「エル」などにデザイン画を売り、ビザンティ、ルラシオン・テキスタイルなどを経て、1970年、パリのギャラリー・ヴィヴィエンヌにブティック「ジャングル・ジャップ」を開き、初コレクションを発表。カラフルで民族調の服が世界的に大流行した。
1972年 「日本ファッション・エディターズ・クラブ(F.E.C.)賞」受賞。1973年、「KENZO」の名でパリ・プレタにデビュー。1976年プラス・デ・ヴィクトワールにブティックとアトリエを結集。1979年ソル・ファボレで行われたオペラ「Der Zeitlauf」の衣装を担当。1983年10月、メゾンラフィットにて城を借りきったショーを行う。1984年仏政府より国家功労章「シュヴァリエ・ド・ロルドル・デザール・エ・レトル」芸術文化勲章(シュヴァリエ位)受章。
1985年東京にケンゾー・パリ(株)を設立。パリ本社JANGLE JAPをKENZO S.A.に社名変更。同年、第三回「毎日ファッション大賞」受賞。東京・武道館でケンゾー・ショーを開催。1987年、「夢工場・ケンゾーショー」を東京新国技館および大阪で開催し、大反響を呼ぶ。メンズ対象の「ルイ賞」(第一回)の受賞者となる。19895月、故郷の姫路で初めての野外ファッションショー「ケンゾー・IN・HIMEJI」(姫路城三の丸広場)、「KENZO展」(姫路市立美術館)を開催。同年9月、有楽町西武にて「Liberte KENZO展」を行う。1992年10月、東京都・パリ市友好都市提携10周年にあたり、記念行事の一環として東京にて「KENZO 93春夏コレクション」を開催。1993年1月、新宝塚大劇場のこけらおとし公演の洋物レビュー「Parfum de PARIS」の舞台衣裳を手がける。1994年5月、姫路城の世界文化遺産指定を記念して開催された「キャスティバル94」の一環として、94-95秋冬コレクショ ンを姫路で発表。
1998年3月、仏政府より国家功労章「コマンドゥール・ド・ロルドル・デザール・エ・レトル」芸術文化勲章(コマンドゥール位)受章。4月、青山骨董通りにKENZO PARISの初のフラッグシップ・ブティックをオープン。1999年2月、ニュ−ヨ−クで国連平和賞(タイム・ピース・アワ−ド)の98年ファッション賞を受賞。
1999年3月、バスティーユ・オペラ座にてロバート ウィルソンとのコラボレーション、オペラ「魔笛」の舞台衣装を担当。5月、日本の「紫綬褒章」を受章。
1999年10月、KENZO 30ANSと題した、2000年春夏コレクションと共に30年間のコレクションをLE ZENITHにて発表。2000年、30周年と60歳を区切りに「KENZO」ブランドを退く。
その後、高田賢三は、2002年フランスPPR(ピノー・プランタン・ルドゥート)社とコラボレート。通販カタログ誌「La Redoute(ラ ルドゥー ト)」へ招待デザイナーとして参加し、 秋冬号にてブランド名「Yume」でレディス・メンズプレタ、ハウスリネン、雑貨を展開。2003年、2004年8月のアテネオリンピックで日本選手団公式ユニフォームのデザインを担当。2004年2月、新ブランド「GOKAN KOBO(五感工房)」を発表した。
高田賢三が去った後の「KENZO」ブランドは後任デザイナーに、メンズウェアは、Roy Krejberg(ロイ・クライスベルグ)が高田賢三の指名により就任したが、2003年1月の「2003秋冬パリメンズコレクション」を最後に辞任。一時期、新クリエイティブ・ディレクターにクリストフ・ブロンダンが就任したが、その後はデザインチームによって発表された。
レディスウェアは、Gilles Rosierが引き継いだが、彼も2003年の途中でケンゾーを去り、2003秋冬コレクションのランウェイショーは急遽、中止された。
2003年5月、ケンゾー社は、蝶理グループが所有していたケンゾー・ジャパンの株式34%を購入し、100%子会社化。ジャパン社は、ライセンス生産から輸入品中心の商品構成に切り替え、ブランドイメージの統一を図り、インポートラインの拡充を進めた。メンズはライカによって展開されていたが、メンズ・レディス共にケンゾー・ジャパンにより展開されることとなった。
2003年7月、パリ・セーヌ河岸のデパート「サマリテーヌ」の旧スポーツ館のワンブロックが、「ケンゾー・ビル」にリニューアル。設計は建築家のジャン=ジャック・オリー。アンドレ・プットマンによる回転寿司店、フィリップ・スタルクによるレストランも入店している。
2003年9月、LVMHは2004年秋からレディスウェアのクリエイティブ・ディレクターにアントニオ・マラス(Antonio Marras)が就任すると発表。
アントニオ・マラスは1961年、イタリア・サルデーニャ島アルゲロ生まれ。生家は島の洋装店。幼い頃からテキスタイルに興味を持ち、26歳でファッションの仕事をはじめ、91年に初のオートクチュール作品を発表。1999年にミラノコレクションで自身のブランド「アントニオ・マラス」を発表。2000年からは「トレンド レ・コパン」をミラノで発表している。
マラスは「『アントニオ・マラス』は、ラボラトリオ(実験室)。布で遊び、サルデーニャ島に残る刺しゅうなどの伝統技術を融合させ、他にはない服へ挑戦している」と語る。
マラスの初コレクションは、パリ・ルーブル美術館の地下で行われ、テーマは「ノマド(遊牧民)」。毛布をつなぎ合わせたようなケープ風ジャケット、チェックとストライプをミックスさせたパネルスカート、バラの刺しゅうが入ったパンツスーツ、フローラルな着物風ガウンを披露。様々な柄が組み合わされ、フォークロア調を現代にうまく生き返らせた。最後には、1970年代に元祖・ケンゾーのショーでもモデルをつとめていた、山口小夜子が登場、大きな毛糸玉のついたドレスで舞い、幕が開いた舞台には47人のモデルたちがそろい、演劇のようなスペクタルに、会場は感動に包まれた。「KENZOをデザインすることは感激であり、本当の意味での挑戦でもあります」とマラス。
2008年秋、ケンゾーはアントニオ・マラスをレディスだけでなく、メンズウェア・子供服・アクセサリー・ホームウェアを含むすべてのケンゾー・コレクションのクリエイティブ・ディレクターに起用すると発表。
2009年11月からはサイトでe-ブティック(オンライン・ブティック)を開始。現在、利用できるのはヨーロッパのみだが2011年には米国、2012年にはアジアにも拡大する予定。e-ブティックでは2009年秋冬コレクションのメンズとレディスのプレタポルテ、子供服、レザーアクセサリーなどを展開。2010年にはホームウェアが追加され、オンライン限定商品も発売される。
2010年5月、40周年記念スカーフを発売。スカーフのフラワー・プリントはKENZOアーカイブのドレスから使用され、価格は170ユーロ。スカーフの端には「クリエイション」や「ファンタジー」といった過去40年にわたるケンゾーの世界を象徴するフランス語のキーワードが縁どられている。
2010年秋、40周年記念本「Kenzo」発売。40年の歴史を解説し、3つの花柄プリントの生地カバーが付属。
2011年7月、LVMHのファッション部門のトップ、Pierre-Yves Rousselはアントニオ・マラスに代わってケンゾーのクリエイティブディレクターにオープニングセレモニーの創設者Humberto LeonとCarol Limを起用すると発表。「成功した8年の後に、LVMHとアントニオ・マラスは共同作業を終了することに決定しました。Humberto LeonとCarol Limはケンゾーに新しいパワーを与え、フレッシュなクリエイティブ才能をもたらすでしょう」とPierre-Yves Roussel。最初のコレクションは2011年秋に披露される。ケンゾーは2011年1月に新CEOとしてEric Marachelleが就任。Marachelleはケンゾーはラグジュアリー部門で競争し続けるのではなく、コンテンポラリーなプレタポルテとアクセサリーブランドとして、ポジションを変える意向を示していた。
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