Pringle プリングル Scotland

歴史・解説

プリングルは、キャラクタ−のライオンでも有名だが、イギリスを代表する英国王室御用達の老舗ニットブランド。1815年創業の老舗カシミヤメーカーで、最近は若返りをはかり、ベッカム夫妻、ジュリア・ロバーツなど、多くのセレブ愛用のブランドとして注目されている。アーガイル柄やツインニットなどを創り出したことでも有名。

創業者のロバート・プリングル(Robert Pringle)は1780年代に生まれ、ソックス、アンダーウェアなどの製造会社を1815年、スコットランドのHarwickに設立した。

プリングルは、カシミア、ラム、シェットランド、メリノなどのウールを展開するスコットランド最大の会社となり、長年、ドーソン・インターナショナル(Dawson International、世界最大のウールメーカー)の子会社だった。

1920-30年代にかけて、プリングルはカシミアのツイン・ニット、カーディガン、セーターで有名となり、ウィーン生まれのデザイナー、Otto Weiszはハリウッドの有名スターを顧客にかけ、ブランドをハイ・ファッションの位置にまで引き上げた。皇太后も、プリングルを愛していたといわれる。

2000年香港のファング・ブラザース・ニッティング社(Kenneth Fang)に900万ドルで買収されたことで、デザインチームを一新。CEOにキム・ウィンザー(Kim Winser)が就任し、2000年秋冬からイメージチェンジに取り組み、2001年春夏からは広告イメージも刷新。アイテムの幅も広げ、ニットアクセサリーやレザーグッズなども発売している。一方で、40、50年代のプリングルオリジナルのデザインを復刻させたものや、スワロフスキークリスタルのボタンを使用するなどデザイン性の高い商品も充実。ディフュージョンの「プリングル・カジュアルズ」も売り出し、ニット以外の素材を使ったアイテムにも積極的に取り組んでいる。ラムウールやコットンジャージーなどカジュアルな素材を使ったニットラインや、デニム、コーデュロイを使ったコート、ジャケットなどのアウターにも初挑戦。ジーンズやデニムスカートなどのボトムもそろえている。メンズラインのワッペンや、ナンバーを入れたVネックセーターは、学生服を思わせるデザイン。

2002年、デザイナーにスチュワート・ストックデイル(Stuart Stockdale)が就任。

スチュワート・スコットデイルは1970年生まれ。セントラル・セント・マーティン(Central St. Martins Fashion College)のデザイン科とロイヤル・カレッジ・オブ・アートで学び、ロメオ・ジジリ、ジャスパー・コンラン、J・クルーを経てプリングルに入社した。

2002年秋にはロンドン・ボンドストリートと東京・青山にショップを同時にオープン。2003年春夏にはキャンペーンモデルに、ソフィー・ダールを起用し、さらなるイメージ進化を進め、また2003年春夏よりロンドンコレクションにも参加。2003年秋冬にはキャンペーンモデルは、ハイジ・クラムが引き継いだ。メンズラインは2003秋冬からミラノコレクションで発表されている。2005-2006秋冬コレクションからレディスもミラノで発表。

2005年5月スチュワート・ストックデール(Stuart Stockdale)が会社を去ったと発表。ストックデールは「別な創造的事業を手がける」とされているが、その詳細については明らかにされていない。

2005年7月、新クリエイティブディレクターに元グッチのClare Waight Kellerを起用すると発表。同時に新アクセサリーデザイナーに、同じく元グッチのSimona Ciacchiが加わる。

34歳のKellerは、2歳になる双子の母親で、セント・マーティンのファッション・アンド・テキスタイル科とロイヤル・カレッジ・オブ・アートのニットウェア科を卒業。カルバン・クラインでキャリアをスタートし、ラルフ・ローレンにいた時にトム・フォードにヘッドハントされ、2000年からグッチのデザインチームに加わっていた。プリングルのCEO、キム・ウィンザー(Kim Winser)は創設190周年を迎える9月までに新デザイナーを決定したいと考えていたとされ、「クレアはイタリアとアメリカのラグジュアリー・ブランドでのデザインに優れた実績を持っています。レディス・メンズ共に豊富な経験を持っており、これはプリングルにとって重大な要素です。ニットウェアに対する彼女の情熱と合わせて、これはプリングルが国際的な開発を継続するための完璧な選択です」とコメント。

2010年春夏レディス・メンズウェアのキャンペーンに「ナルニア国物語/第1章:ライオンと魔女」での白の魔女役で知られる女優、Tilda Swintonを起用。

2011年3月、Clare Waight Keller辞任。主な理由は明らかにされていないが、Waight Kellerは「個人的な理由」としており、彼女は5月に3番めの子どもを出産する予定。「過去5年半にわたって私が家と呼んだ役割を去ることは、私にとって悲嘆、誇り、予想がミックスしています。私は、プリングル・オブ・スコットランドを去りますが、いつか思いがけないときに私たちは再び出会うと確信しています」とClare Waight Keller。英国生まれのWaight Kellerはラルフ・ローレン、カルバン・クライン、トム・フォードの下でグッチのレディス・デザイナーとして働いた後、2005年にプリングルに参加。「遺産に忠実でありながら、クレアのニットウェアおよびデザインについてのユニークな理解はプリングルのイメージを近代化させました。クレアが去ることはとても悲しい」とプリングルを所有する一族のDouglas Fang。

後任の新デザイン・ディレクターにはAlistair Carrを起用。Carrは以前に、ニコラ・ゲスキエールの下でバレンシアガのヘッド・デザイナーだった。「私たちはAlistairの参加に興奮しています。最先端・コンテンポラリーな高級デザインに対する彼の情熱はプリングルに最適です。また、私たちはニットウェアを強調した国際的な高級ブランドとして成功を継続することを楽しみにしています」とプリングルの最高経営責任者、Jean Fang。Carrの最初のコレクションとなる2012年春夏は9月に披露される。

2012年夏、就任わずか1年でAlistair Carrがプリングル・オブ・スコットランドのデザイン・ディレクターを辞任。Carrは6月にロンドンで披露される2013年春夏メンズコレクションと6月11日にNYで発表される2013年クルーズコレクション、プリングルがスポンサーとなっているNouveau Musee National de Monacoでの展示までは手がける。Carrの辞任後は社内のデザインチームが担当し、プリングルのCEO、Jean Fangによると将来的にはランウェイショーではなくプレゼンテーション形式でコレクションを披露する。

ショップリスト

旗艦店
プリングル 青山店 東京都港区南青山5-9-15 Tel 03-5766-0538  営業時間 11:00〜20:00

インショップ
札幌大丸店5F 北海道札幌市中央区北5条西4丁目7番地 Tel 011−221-1514
日本橋三越店新館2F 東京都中央区日本橋室町1-4-1
池袋西武本館3F 東京都豊島区南池袋1-28-1 Tel 03-3980-8035
伊勢丹新宿本館4F(レディス) 東京都新宿区3-14-1 Tel 03-5269-1870
伊勢丹新宿新館1F(メンズGOLD) 東京都新宿区3-14-1 Tel 03-3225-2752
伊勢丹新宿新館2F(メンズRED) 東京都新宿区3-14-1 Tel 03-3225-2748
名古屋松坂屋南館1F 愛知県名古屋市中区栄3-16-1 Tel 052-264-2502
大阪HERBIS ENTB2F 大阪府大阪市北区梅田2-2-22 Tel 06-6452-3122
そごう心斎橋4階 大阪市中央区心斎橋筋1-8-3 TEL 06-6281-3111
心斎橋大丸店本館2F  大阪府中央区心斎橋筋1-7-1 サロン・ド・グゥ Tel 06-6251-8560
阿倍野近鉄店2F 大阪府大阪市阿倍野区阿倍野筋1-1-43 Tel 06-6621-3018
神戸BAL店1F 兵庫県神戸市中央区三宮町3-6-1 Tel 078-391-0881
博多リバレイン店2F 福岡県福岡市博多区下川端町3-1 Tel 092-262-0320
岩田屋本店本館3F 福岡県福岡市中央区天神2-5-35 Tel 092-726-3712

公式サイト

Pringle of Scotland(英語)

プリングル(プリングルを日本で展開しているサン・フレールのページ)

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