Ralph Lauren ラルフ・ローレン U.S.A.

歴史・解説

ラルフ・ローレン(ラルフ・リフシッツ、ローレンは後に父親が姓を変更したため)は1939年アメリカ・ニューヨークに4人兄弟の末っ子として生まれた。両親はロシア系ユダヤ人の移民。ブルックス・ブラザースのネクタイ売り場を担当していた頃、彼のアイデアではじめた幅広のネクタイが大ヒットし、これがきっかけとなり67年ボー・フランメル社に迎えられ、「ポロ」のブランド名で本格的に高級な手作りネクタイの部門を開設する。ここで発表したワイドタイがヒットして、独立。68年、メンズウェアを手がける「ポロ・ラルフ ローレン」社を設立、コレクションを発表。ブリティッシュ・マインドの中に、機能性やアメリカらしいカジュアル感を持ち込んだ新しいアメリカン・トラディショナルを打ち出す。

70年、メンズウェア部門でコティ賞受賞。71年からは、婦人服も手がけ、上品で伝統的なテーラードスーツが好評を得る。この年、初の路面店をビバリーヒルズにオープン。メンズウェア部門でトニー賞受賞。73年映画「華麗なるギャッビー」、77年にはウッディ・アレン監督でアカデミー賞受賞作品「アニーホール」の衣装を手がけ、とくにアニーホールのダイアン・キートンの衣装は一躍、マニッシュスタイルのブームを巻き起こした。

78年、初のフレグランス「POLO FOR MEN」、「LAUREN FOR WOMEN」発表。ボーイズウェア「POLO FOR BOYS」発表。米国トランスワールド航空のユニフォームをデザイン。弟ブランドともいえるメンズウェア「チャップス・ラルフ ローレン」発表。79年、メンズ用フレグランス「CHAPS」発表。81年、ロンドン、ボンド・ストリートに路面店をオープン。ガールズウェア「RALPH LAUREN FOR GIRLS」発表。ポロ初の複数ページキャンペーン開始。米国ファッションデザイナー協議会賞受賞。

82年、FOOTWEAR発表。83年、ホームファニシング「THE RALPH LAULEN HOME COLLECTION」発表。85年、婦人バッグ発表。86年、ニューヨーク・マジソンアベニュー72丁目に本店をオープン。89年、ゴルフウェア「POLO BY RALPH LAUREN FUNCTIONAL GOLFWEAR」発表。

90年、サファリファッションに合わせ、レディス用フレグランス「SAFARI」発売。クリスタル、陶器、テーブルリネンなどの「RALPH RAUREN TABLETOP COLLECTION」発表。91年、メンズ用フレグランス「POLO CREST」発表。92年、アメリカズカップ「アメリカ・キューブ・ファンデーション」にユニフォームとスポーツウェアを提供。93年「RRL(ダブルアールエル)」発表。マジソンに「ポロ・スポーツ・ショップ」をオープンし、「ポロ・スポーツ」開始。94年、ウィメンズ新ライン「RALPH」発表。

95年、最高級ラインであるイタリア縫製のメンズライン「RALPH LAUREN PURPLE LABEL」発表。ベビー・トドラーライン「RALPH LAULEN INFANTS AND TODDLERS」、「RALPH LAULEN  LAYETTE」発表。96年、彼の息子世代に向けて「POLO JEANS CO.(ポロ・ジーンズ カンパニー)発表。ウィメンズ新ブランド「LAUREN」発表。98年、レディス用フレグランス「ロマンス」発表。

2004年10月、低価格な大学生向けの新ライン「Rugby(ラグビー)」を開始。エンブレムにはポロの代わりに、メンズにはラグビーのキッカー、レディスには小さなラグビーシャツが描かれている。コーデュロイのパンツ、ラグビーシャツ、クルーネックセーター、ツイードのジャケット、ミニスカート、コート、ベスト、ドレスなどを展開。1号店をボストンにオープンしたローレンは、これを「the new Polo(新しいポロ)」と呼び、今後5年間で40店を開店させる計画を明らかにした。

2009年CFDAアワードで、この年から始まった、16000人のオンライン投票によって決まるポピュラーアワードを受賞。ラルフ・ローレンはタキシードにデニム姿で表彰式に登場し「これに勝る賞があるでしょうか?」と述べた。ラルフ・ローレンはこれにより功労賞、レディス、メンズなどCFDAアワードすべての主要賞を受賞したこととなる。

2010年のバンクーバー冬季オリンピックと2012年ロンドン夏期オリンピックおよびパラリンピックで北京に続き、米国選手が開会式と閉会式、選手村で着用するウェアをデザイン。北京でのネイビーと白の外観と異なり、2010年のウェアは白・青・赤が特色。

2010年4月、レジオン・ド・ヌール勲章シュヴァリエ受章。ラルフ・ローレンはヨーロッパにおいて最大となるサンジェルマン大通りの旗艦店オープンもあって訪仏しており、パリのエリゼ宮でニコラ・サルコジ大統領から与えられた。店は腕時計サロンに加えて、レストランも併設されている。

2011年8月、株主総会でラルフ・ローレン社に会社名を変更することを議決。ポロの名やロゴがつけられていないブランドが増えたことが理由。既に2008年には公式サイトがpolo.comからralphlauren.comへ変更されている。

国内展開

国内では、当初、西武百貨店 ラルフ・ローレン事業部が展開。後に西武百貨店100%出資の「ポロ・ラルフ ローレン ジャパンを設立し、ここがブランド管理と広報宣伝を展開。シャツ、ソックス、タイと各アイテムごとに違う会社にライセンスを行っていたが、後にオンワードに集約。現在ではオンワードの関連会社であるインパクト21が店舗展開も含め、レディスを展開。オンワード以外では子供服、ソックス、ゴルフをナイガイが、寝具を市田が、インパクト21のグループ企業、パートナー21がポロ・ジーンズ、アクティ21がメンズを展開している。

2003年、オンワード、西武、米国本社が出資する、新生「ポロ・ラルフ ローレン ジャパン」社を設立予定。インパクト21、パートナー21、アクティ21はインパクト21に合併される。ポロ・ラルフ ローレン ジャパンは米国本社が50%、オンワードが45%、西武が5%出資、米国本社は新生インパクト21にも18.1%出資する。また、同社設立に伴い、2003年2月に原宿店閉店を受けて、2006年3月、表参道に旗艦店をオープン。2010年9月15日原宿・キャットストリートに「ラグビー」の直営店をオープン。

各ライン

ラルフ・ローレンのライン数は多いので、これも結構わかりにくいのですが、レディスでは「コレクション」、「ブラック」、「アールエル」、「スポーツ」の4ライン。アメリカ本国ではこれに、カジュアル向けで平場対応の「ラルフ」が存在します。

「コレクション」はRALPH LAURENブランドのファーストラインで、最高のクオリティーにファッション性を加味したスタイリング。メンズでの「パープル・レーベル」にあたり、米国および日本では、コレクションショップのみで展開。日本で展開しているのは表参道、銀座、池袋西武、神戸店のみ。 

「ブラック」は「コレクション」に準じるラインで、シンプルなエレガンス・スタイル。「アールエル」は贅沢な素材とシンプルなデザインで、ファッション性をより強調。99年秋に「ラルフ」に変わって登場したモダンでニューヨーク的な、ニューキャリアスタイルの新ライン。「スポーツ」はトラディショナルではなくファッション志向の強い贅沢で高品質なスポーツマインドウエアを求めている女性のためにデザインされるブリッジ・コレクション。

メンズは最高級の「パープル」と通常の「ブルー」の2ライン。これにジーンズ、ソックス、ホームコレクション、子供服などが加わります。

アメリカの象徴でもあり、ある種「星条旗」を背負って立つブランド、それが「ラルフ・ローレン」。事実、ポロ・ジーンズには星条旗が描かれています。アメリカ人の心に根付いたブランドでもあり、あの高視聴率TVドラマ「フレンズ」にもレイチェルが勤務する会社として登場。レイチェルはラルフ・ローレン本社勤務で、ドラマには本物のラルフ・ローレンも出演しました。画面には「ラルフ・ローレン登場!」のテロップまで流れ、ちなみに日本語吹き替え版の声は有本欽隆。

日本では米国直営ではなく、西武が展開してましたが、ソックスやニットなど定期的にブームを起こしながら、廃れることなく、一流ブランドのイメージを続けてきた西武および米国本社のブランド管理は賞賛に値します。どうでもいい話ですが、ラルフのワンポイントセーターが女子高生の間で流行していた時期に本家オンワード以外にも、子供服のナイガイでも同様なニットを生産しており(もちろんどちらも本物ですよ。この時期、偽者も多かったですが)、この2つはデザイン的にほとんど一緒ですが、微妙にゲージが違うため、 本物なのに偽者じゃないかと疑心暗鬼に陥る人もいたとか。普通の人にゲージ数の違いまではわからないですからね。

Ralph Lauren(英語のみ)

各ラインの紹介と、スタイルガイド。現在は35周年を記念して歴史なども公開している。

インパクト21(日本で展開しているインパクト21のサイト)

ショップリスト

直営路面店
旗艦店

表参道店 東京都渋谷区神宮前4-25-15 TEL 03-6438-5800 営業時間11:00-20:00
4階建てで、1階がメンズ、2階がレディスのショップで3階がオフィス。クールグレーの石灰石やブロンズの窓枠、漆喰の壁や大理石の階段、シャンデリア、店内には暖炉まであり、古典的な装飾様式を取り入れた。レディスの「コレクション」ライン、メンズの「パープル・レーベル」、2005年に開始された「ブラック・レーベル」などフルラインを展開。

銀座店 東京都中央区銀座1-6-10 Tel 03-3562-1500

原宿店 東京都渋谷区神宮前1-13-14 Tel 03-3470-6333(2月でクローズ)
玉川店 東京都世田谷区多摩川3-17-1 玉川高島屋ショッピングセンター Tel 03-5716-2845
鎌倉店 神奈川県鎌倉市雪ノ下1-9-33 Tel 0467-24-7272
大阪店 大阪府大阪市北区角田町7-10Hep Navio 1F Tel 06-4709-1012
神戸店 兵庫県神戸市明石町31-1 Tel 078-333-4031
鹿児島店 鹿児島県鹿児島市金生町3-1 Tel 099-227-6839

Home | Brand Index