Valentino Garabani ヴァレンティノ・ガラヴァーニ Italy

解説・歴史

ヴァレンティノ・ガラヴァーニは1933年、北イタリアのヴォゲラ生まれ。パリ・オートクチュール組合学校で学んだ後、ジャン・デッセ、ギ・ラロッシュのアシスタントとして約10年働いた後、1959年独立。ローマにオートクチュールの店を開く。60年に最初のコレクションを発表。62年フィレンツェのピッティ宮殿で開かれた「白だけの服」が注目を集め一躍国際的に知られることとなる。

67年に「ニーマン・マーカス賞」を受賞。68年のホワイトコレクションで初めて「V」をマークとして採用。1984年、サラエボ・オリンピックおよびロサンゼルス・オリンピックでのイタリア選手団のユニフォームデザイナーに選ばれ、1985年、イタリア政府から「グランデ・ウフィッチャーレ」勲章。1986年にイタリア最高の勲章である騎士大十字勲章を授与される。1996年、イタリア共和国誕生50周年に際して、スカルファロ大統領よりカヴァリエーレ・ディ・ラヴォーロ(功労騎士)に叙される。2000年には、CFDA(アメリカ ファッションデザイナーズ協会)より生涯功労賞が贈られる。

2001年春夏からディヒュージョンライン「ヴァレンティノ ローマ」を発表。ヴァレンティノのデザインの原点となっているローマをネーミングし、ヴァレンティノらしい優雅で洗練された世界に加え、若さあふれるコレクションとなっている。

2004年12月ヴレンティノブティックジャパンは、伊ヴァレンティノ社を引受人とする第三者割当増資を行うことで、日本でのパートナーである、三井物産、アオイ、サンフレールと合意。これにより伊サイド主導の経営体制に変わる。三井は新体制以後も少数株を所有する。ヴレンティノブティックジャパンは1974年に設立され、現在、5つの直営店と20のインショップを展開。ヴレンティノのトップ、Michele Norsaは、日本でのショップをリニューアルし、ブランドポジションを変更する方針。

2005年3月、マルゾットは所有するファッションブランド、ヴァレンティノ、マールボロ・クラシックス、ヒューゴ・ボスを分離して、子会社「ヴァレンティノ・ファッション・グループSpA(Valentino Fashion Group SpA)」を設立。

2005年12月、旗艦店を銀座の並木通りにオープン。2フロア、500平方メートルの店は、イタリアのインテリアデザイナー、アントニオ・チッテーリオ(Antonio Citterio)がデザイン。1階はバッグ、シューズなどアクセサリーのほかセカンドラインの「ヴァレンティノ・ローマ」、カジュアルラインの「レッド・ヴァレンティノ」を展開。オープン記念の限定品は97年のオートクチュールコレクションで使われた生地「キモノフラワー」を復刻してデザインしたバッグや「レッド・ヴァレンティノ」のドレスなど。

2006年レジオン・ド・ヌール勲章を受章。

2007年1月、ヴァレンティノ・ブティック ジャパンはヴァレンティノ・ジャパンに社名変更。

2007年5月プライベート投資ファンドのPermiraがヴァレンティノ・ファッション・グループ(VFG)の親会社であるMarzottoファミリーのInternational Capital Growth SarlからVFGを買収。

2007年9月、ヴァレンティノ・ガラヴァーニは自らが創設したヴァレンティノ・ファッション・グループから2008年1月に退くと発表した。「私の将来は新しい利益および挑戦で満たされるでしょう。私にはファッション・デザインに関する研究を促進し、ファッション技術の歴史を保存する機関を作る望みがあるので、今後も少しはファッションにリンクされるかもしれません。少年の頃、私の夢はデザインすることでした。私は私が生涯愛したことを行うことができたので非常に幸運でした」とヴァレンティノ。10月の2008年春夏パリと、2008年1月のパリ・オートクチュールコレクションが最後となる。

ヴァレンティノの引退が明らかにされた1日後、ヴァレンティノ・ファッション・グループはアレッサンドラ・ファキネッティ(Alessandra Facchinetti)をレディス・コレクションのクリエイティブディレクターに任命したと発表した。ファキネッティは、ヴァレンティノのクチュール、プレタポルテ、セカンドラインのREDなどレディス・コレクションすべてを担当する。ファキネッティはミュウミュウでキャリアをスタートし、7年間ブランド・コーディネーターを務めた後、2000年にデザイン・ディレクターとしてグッチに参加。トム・フォードが去った後、レディスのクリエイティブディレクターに指名されたがわずか2シーズンで辞任。2006年にはモンクレールのGamme Rougeラインを手掛けていた。
「私たちは、強い創造的なデザイン・チームを選んでおり、アレッサンドラ・ファキネッティが、ヴァレンティノの遺産を解釈し継続することができるデザイナーだと信じます」とヴァレンチノ・ファッション・グループのCEO、Stefano Sassi。「私はこの新プロジェクトに関わることができて光栄です。ヴァレンティノは、常に私にとって美の基準、スタイルとセンスのアイコン、エレガンスの象徴でした。彼に対する私の賞賛と尊敬は無限です」とファキネッティ。デビューは2008年3月の2008年秋冬コレクションとなる。ヴァレンティノのアクセサリー・デザイナー、Maria Grazia ChiuriとPier Paolo Piccioliはその職にとどまる。

2008年10月、アレッサンドラ・ファキネッティが2009年春夏コレクションの後、デザイナーを辞任。後継者としてヴァレンティノでの長年のアクセサリー・デザイナー、Maria Grazia Chiuriと Pier Paolo Piccioliを指名した。2人はヴァレンティノ・ブランドすべてのラインのクリエイティブ・ディレクターとなる。

2008年1月、新メンズ・デザイナーにFerruccio Pozzoniを起用すると発表、Ferruccio Pozzoniは1998年から2004年までプラダでメンズ・コレクションとミュウミュウを手がけ、2005年にはブリオーニに参加しクリエイティブディレクターに就任していた。Pozzoniの最初のコレクションは1月18日にパリ・ヴァンドーム広場のヴァレンティノのショールームで披露される。2009年1月、Ferruccio Pozzoniがわずか2シーズンで辞任し、レディスウェアのヘッド・デザイナー、Maria Grazia ChiuriとPier Paolo Piccioliがメンズウェアも担当すると発表。「両者の合意によって、Ferruccio Pozzoniとヴァレンティノは、コンサルタント契約を更新しないことを決定しました」とヴァレンティノ。

Maria Grazia ChiuiとPier Paolo PiccioliはGapとコラボレートし、2010年冬手頃な価格のレディス・カプセルコレクションを作成。ロンドンのDover Street Market、ギャップのロンドン旗艦店、パリのコレットで先行発売された後、11月後半にギャップの新ミラノ旗艦店オープンと同時に販売される。「ヴァレンティノとギャップはベーシックを備えたラグジュアリーという現在の傾向を融合します」とChiuriとPiccioli。

2011年12月、3D技術を用いたバーチャル博物館Valentino-Garavani-Archives.orgをオープン。50年にわたるヴァレンティノのキャリアからジュリア・ロバーツがアカデミー賞の受賞式で着たドレス、ジャクリーヌ・ケネディがオナシスとの結婚式で着たオートクチュールのウェディングドレスなど300着のドレスを公開。さらに5000以上のイメージと95のファッションビデオも含まれる。「キードレスは360度の角度で撮影されました。それらをクリックすることで回転し、ステッチやラインも見ることができます。もう一度クリックすると、ドレスの歴史も見られます」とヴァレンティノの長年のビジネスパートナー、Giammetti、Garavani。「私はこれを私の遺産の一部と見ています。何千もの学生、若きデザイナー、ファッション関係者が簡単な方法で、私の仕事を研究することができることに満足しています。私はこれを『未来の記憶』と呼びます」とヴァレンティノ・ガラヴァーニ。

2012年7月、カタールの皇族によって所有される投資ファンド、Mayhoola for Investments S.P.C.がPermiraからヴァレンティノ・ファッション・グループを約8億5800万ドルで買収。「新しい株主は私たちの可能性をフルに発揮できることを手伝ってくれるでしょう」とヴァレンティノの最高経営責任者、Stefano Sassi。「この刺激的なブランドのフル・ポテンシャルを考えて、長期間保有する意向です」とMayhoolaの広報担当者。

良質の素材から作り出される洗練されたエレガンスが特徴。シンプルな中にも優雅さを感じさせ、インテリアから小物まで、ライセンスを含んで幅広く展開している。

公式サイト
Valentino

ヴァレンティノ・ジャパン

東京都千代田区平河町1丁目2番10号 平河町第一生命ビルディング 1階
TEL: 03-3263-6301(代表)
1974年、設立。三井物産、アオイ、サンフレールが出資。

ショップリスト

旗艦店
銀座ブティック、東京都中央区銀座5-4-6ロイヤルクリスタル銀座1・2F、 TEL 03-3569-2151 営業時間11:00-20:00、無休
サンローゼ赤坂 東京都千代田区紀尾井町4-1 ホテルニューオータニ・サンローゼ赤坂 TEL 03-3261-9156
名古屋店 名古屋市中区錦3-6-29 サウスハウス 1F TEL 052-955-8560

インショップ
インペリアルプラザ 東京東京都千代田区内幸町1-1-1 インペリアルプラザ2F TEL 03-3501-7080
新宿伊勢丹3F 東京都新宿区新宿3-14-1 TEL 03-3354-5303
日本橋三越3F 東京都中央区日本橋室町1-4-1 TEL 03-3276-0636
渋谷西武A館6F 東京都渋谷区宇田川町21-1 TEL 03-5457-7842
日本橋高島屋2F 東京都中央区日本橋2-4-1 TEL 03-3281-1751
池袋西武6F 東京都豊島区南池袋1-28-1 TEL 03-3987-5739
銀座松屋4F 東京都中央区銀座3-6-1 TEL 03-3567-5025
小田急百貨店5F 東京都新宿区西新宿1-1-3 TEL 03-5323-2182
東急百貨店本店3F 東京都渋谷区道玄坂2-24-1 TEL 03-5428-6652
玉川高島屋SC店 東京都世田谷区玉川3-17-1 TEL 03-5717-6672
京都高島屋2F 京都市下京区四条河原町西入間町52 TEL 075-255-0920
ジェイアール京都伊勢丹4F 京都市下京区烏丸通塩小路下る東塩小路町533-6 TEL 075-352-6286
梅田阪急4F 大阪市北区角田町8-7 TEL 06-6361-1446
リーガロイヤルホテルタカシマヤ 大阪市北区中ノ島5-3-68 TEL 06-6448-4721
大丸神戸店 神戸市中央区播磨町29 TEL 078-391-1644
福屋八丁堀本店3F 広島市中区胡町6-26 TEL 082-545-1466
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