Yohji Yamamoto ヨウジ・ヤマモト 山本耀司 Japan.

歴史・解説

山本耀司は1943年東京生まれ、慶応義塾大学法学部卒業後、新宿歌舞伎町の母親の店「ふみ洋装店」を手伝いながら、66年、文化服装学院入学。在学中の69年に第25回装苑賞、第6回デザイン大賞遠藤賞を受賞。卒業後、吉野藤の嘱託として働き69年パリへ留学。72年「ワイズ」設立。76年、初の直営店を青山ベルコモンズの地下1階にオープン(ちなみに隣はギャルソンだった)。

77年、東京で初のショーを開催。81年パリ、82年ニューヨークでコレクションを開催。同年「ヨウジヤマモト」設立。82年FEC賞受賞。82年3月の82秋冬コレクションは初のルーヴル・テントでショーを開き、ギャルソンとともに「ボロルック」として一世を風靡する。以後、「カラス・ルック」と呼ばれる黒を主体とした独特の作品は、独自の世界を作り上げた。84年にはパリ・メンズコレクションにも参加。86年度毎日ファション大賞受賞。1992年、ダーバン(D'URBAN)とヨウジヤマモトのコラボレーションブランド、AAR(Against All Risks)がデビュー。

1999年には、香水「YOHJI HOMME」を発売。2002年、山本耀司と「臨床」という境界面に哲学的思考を切り込んできた鷲田清一のコラボレーション本「Talking to Myself」を刊行。ドローイング、デッサンほか図版も多数収録。

2003春夏プレタポルテコレクションを、あえて2002秋冬オートクチュールの直前に開催し、停滞するオートクチュールに新風を吹き込む。

2002年、無印良品の衣服雑貨の監修を担当。

2003年5月、東京都品川区の「原美術館」で「山本耀司−May I help you?」展開催。館内や庭に山本自身が監修した衣服のインスタレーションも展示。

アディダスとY-3

2003年10月、アディダスとのコラボレートブランド「Y-3」を発表。アディダスは2001年秋冬から山本耀司とコラボレートした「アディダス・フォー・ヨウジ・ヤマモト」のコレクションを開始し、一部のショップでシューズなどを展開していたが、これをさらに発展させ、「アディダス・スポーツ・スタイル・ザ・フューチャー・イン・スポーツウエア」のクリエイティブディレクターに山本耀司を起用。よりファッション性の高いスポーツウェアを展開する。アディダスのトレードマークである3本線の位置やパターンを変えて、トレンドを表現した。日本では2003年秋冬からスタート。

2003年12月20日、Y's(ワイズ)の旗艦店となる六本木ヒルズ店、オープン。商品の陳列スペースは4つのターンテーブルになっており、それぞれが360度回転し続ける。

2004年4月、学問や芸能、スポーツ、技術開発などの分野で功績があった人に贈られる紫綬褒章受章。

2004年10月、2005春夏コレクションはオートクチュール期間中ではなく、パリ・プレタポルテコレクションで発表。

2005年1月13日、イタリア・トスカーナ州の「銀の旗」賞授与。フィレンツェで授賞式が行われ、「東洋の洗練された美と欧米の近代性を一つにした、非常に価値の高い作品をつくっている」というのが授賞理由。

2005年4月、パリのMusee de la Modeで山本耀司の回顧展「Juste des Vetements(単なる服)」が開かれる。耀司の製作過程を明らかにし、100以上の作品を展示。「私たちは、マテリアルから最終デザインまでそれらのステップをすべて示したかった」と耀司のスポークスマン、Nathalie Ours。「時間の経過を示すことができたならば、私は幸せに思います」と山本耀司。

2005年6月、フィレンツェのピッティ・ウォモで新メンズライン「Y」を発表。新ラインは耀司の創造性とユニークなカットを組み合わせたテーラードラインで、すべてイタリア製。日本の外で生まれる初のコレクションで、スーツ、ジャケット、パンツ、コート、シャツ・タイ、靴、ベルトを含むフルコレクション展開。スーツの価格は2006春夏で1300-1600ユーロ、秋冬が1600-2200ユーロとなる予定。価格はシグネチャーラインとY'sの中間に設定される。

2005年9月、これまでパリで披露していた「Y-3」ラインの発表の場をNYへ変更。

2005年10月フランス政府から、国家功労勲章受章。

2006年4月22日、アディダスジャパンは「Y-3(ワイスリー)」の旗艦店「Y-3 Tokyo」をオープン。

Mandarina Duckとコラボ

2007年春夏から、イタリアのバッグメーカー、Mandarina Duckとコラボレートし、トラベルバッグやアクセサリーの「Y’s Mandarina moniker」をミラノ、パリ、アントワープ、ニューヨーク、東京でデビュー。コレクションはMandarinaと山本耀司の共同デザイン。バッグは専門店、百貨店とY'sの直営店、マンダリナ・ダック店で発売される。

ミキモトとコラボ

2007年7月、パリ・オートクチュール期間中にミキモトとコラボレートしたジュエリーコレクションを発表。山本耀司は真珠を中心とした20個のコレクションをデザイン。「ストーミー・ウェザー」と名付けられたコレクションはMoon、Drops、Le Criの3つのグループで構成され、ネックレス、ペンダント、イアリング、指輪、ブレスレットなどが含まれる。11月に山本耀司とミキモトの直営店のみで発売され、2008年にはヨーロッパとアジアでも販売される。

2007年8月27日、「ワイズ・レッドレーベル」初のファッションショーが東京コレクションで開かれる。ワイズの新ブランドとして2005年に実験的に開始されたもので、デザイナーは鈴木道子。2008年春夏では「象徴としての結婚」をテーマにタキシードや軍服の要素を取り入れたドレスを披露。

新ブランド、Coming Soon

2007年9月、イタリアのマニュファクチャー、SINV SpAとカジュアル・コレクションを展開するライセンス契約を締結。契約期間は10年間で、「Coming Soon」と名付けられた新ラインは、ジーンズとニットウェアを強調したものとなる。映画の予告編からブランド名を名付けられたとおり、コレクションはシーズンことのショートムーブーで公開。2008年秋冬はMax Vadukulが監督し、まさに映画の欲編のように作られている。

2010年春からはアディダスとサムソナイトが提携し、サムソナイトが「Y-3」ブランドのトラベルバッグなど、レザーアクセサリー製品を製造・販売する。新アクセサリー・ラインはアパレルラインと同じムードを反映し、Y-3にとって初のアクセサリーライセンスとなる。

破たん、民事再生法の適用を申請

2009年10月、東京地裁に民事再生法の適用を申請。負債総額は約60億円。スポンサー契約を結んだ投資会社、インテグラルが設立する新会社に事業譲渡し、早期再生を目指す。記者会見した山本耀司は「歴代の社長には自分のデザインに口を出させない半面、経営を任せすぎた。悪い情報は耳に入らず、裸の王様になっていた。世界に一歩も引けを取らない服づくりが、私の最大の責務だ」と活動を続ける考えを示した。ヨウジヤマモトは百貨店内を中心に国内約60店舗を持つほか、欧米への出店にも積極投資してきた。1999年8月期には約120億円の売り上げがあったが、不況の影響もあり2009年8月期は約75億円に減少したもようで、資金繰りが悪化した。店舗の営業は続ける。

Y'sのメンズライン休止

2010年1月、新戦略と新執行チームを発表。山本耀司はヨウジ・ヤマモトのメンズとレディス、ワイズ、Y-3、Coming Soon、Y's Mandarinaにおけるクリエイティブ面をこれまで通り担当するが、ビジネス面はCEOでもある大塚昌平社長が率いる。破たん申請後、支援を受けた投資会社インテグラルから辺見芳弘が会長、山本礼二郎が取締役に就任する。また、ニューヨークのブティックが閉鎖された後、アントワープの旗艦店も閉じられる予定。ただし、パリとロンドンの直営店やヨーロッパと米国にある約200店での取引は続けられる。さらに、Y'sのメンズラインは2010年春夏から休止され、ヨウジ・ヤマモトのメンズラインに吸収される。山本里美は、株式会社リミヤマモトで自身のブランド「Limi Feu」の創作活動を続ける。

ヴィクトリア・アンド・アルバート博物館で回顧展

2011年3月12日から7月10日までV&A博物館で山本耀司の回顧展が開かれる。過去の作品から、約80点が紹介され、エキシビションとしては初めて、メンズコレクションも展示される。

 

川久保玲、三宅一生らと並び、80年代のDCブランドブームを引っ張った日本を代表するデザイナー。デザイナーとしてのイメージが固定化されることを嫌い、元YMOの高橋幸宏との音楽活動に加え、北野武の映画「BROTHER」や「Dolls」の衣装を手がけたり、東京三菱銀行やJR東海の制服を手がけるなど、常に話題を提供してきました。

そうした中、三宅一生が滝沢直己に譲り、ギャルソンからは渡辺淳也、栗原たおが展開される中、山本耀司の後継が誰になるのかという話題も注目を集めています。最有力候補は、娘である山本里美ですが、一方で山本耀司は自分のブランドを「別の人が名乗ることは想像できない」と語っています。もともと、会社を設立する時に、ブランドの永続性からデザイナーの名前とブランド名が一致することを望まず、本来は「Y's」を希望していたものの「YSL」とかぶること、さらに当時はアルファベットによる登記は認められなかったことから、パリコレ参加を機に会社名を「ヨウジヤマモト」にしたと伝えられています。しかし、後継の話題がかすむほどのエネルギッシュな活動を続けているデザイナーでもあります。「服が時計やジュエリーと一緒になり、あいまいになっている。作る側も論じる側も、ブランドとファッションを区別して考えないと。服は商品だから、それを見ること、買うことが一種のエンターテインメントじゃなければいけない」と山本耀司。

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Yohji Yamamoto

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Y-3 Tokyo 東京都港区南青山5-3-22 TEL 03-5464-1930 営業時間11:00-20:00
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